“首位打者”が悶絶で絶叫…痛みに耐えられず覚悟 直感で「折れたかも」、祈った診断結果

オリックス・太田椋「『折れたかも』と当たった瞬間に思いました」
腫れた右手首を触り、ほっとした表情を浮かべた。オリックスの太田椋内野手が22日、本拠地で行われたロッテ戦を前に、京セラドームに登場。出場選手登録を抹消されている中だが、3、4月の月間MVP授賞式に出席した。
今季は開幕から結果を残し続け、4月末終了時点で打率.411、4本塁打、18打点をマークしていた。「実は最初、そんなに調子が良い感じではなかったんです。最初の3カードくらいは、自分の中では感触が良いわけではなかったんですよ。良くない中でも結果が出ていたのが、1番大きかったですね」。謙遜して話す24歳は“悪夢”にも打ち勝っていた。
18日の敵地・西武戦で右手首に死球を受けて途中交代。翌19日に大阪市内の病院で右手首の打撲と診断され、21日に出場選手登録を抹消されていた。21日に発表された「マイナビオールスターゲーム2025」の第1回中間発表では、パ・リーグ最多の得票数を獲得。12球団のファンからも期待される選手になってきた。
死球を受け、絶叫した際は「結構やばいなと思いましたね。『折れたかも』と当たった瞬間に思いました」と振り返る。当たった瞬間に「気分も悪くなって(頭中が)気持ち悪くなってしまって……。ちょっとやばいかなと思った理由は、前も同じ経験をしていたんです」。
“絶望”を覚悟した精密検査では骨折していないことが判明。診断結果は打撲だった。「検査に行く頃には『もしかしたら大丈夫かな』という感じではありました。やっぱり嬉しいです。試合に出られなくなる覚悟はしていましたから」。現在は患部の状態をチェックしながら、早期の1軍再昇格に備えている。
「今はトレーニングを継続しながら、回復するのを待っていたいなと思います」
今季はここまで41試合に出場して、打率はリーグトップの.323をマーク。意地でもラインナップに戻ってみせる。
(真柴健 / Ken Mashiba)
