4安打4打点の爆発の裏で…ハム助っ人に“ライバル”からの助言 魚雷バットに対応できたワケ

レイエスは初回パ・リーグ単独トップの13号逆転2ランなど4安打4打点
■日本ハム 8ー0 ヤクルト(11日・エスコンフィールド)
日本ハムのフランミル・レイエス外野手は11日、エスコンフィールドで行われたヤクルト戦で4打数4安打4打点の固め打ちを見せ、チームを2連勝で貯金今季最多タイの9に導いた。前日10日から使っている魚雷バットで、リーグ単独トップの13号もマークし打点と“2冠”。躍動の裏には、“ライバル”からの助言があった。
1点を先制された直後の初回2死一塁、高梨のフォークを捉えると打球は左中間席まで達する逆転2ランとなった。3回無死二塁の第2打席は左前適時打だったが、シュートにバットは真っ二つ。「テープを巻く時間がなかったので」と第3打席以降はこれまで通りのバットを使った。しかし絶好調男はそれ以降も中前適時打、四球、右翼線二塁打と全5打席出塁。バットに関係なく打ちまくった。
前日のカード初戦で魚雷バットがようやく手元に届いた。第1打席は左前適時打を放ったがバットの先。2打席目は捉えた感触があったものの上をこすって遊ゴロに倒れた。「『何でだろう』っていうのが自分の中にあった」と振り返るように、“新兵器”への対応には試行錯誤だった。
そしてこの日のフリー打撃後、ケージの後ろでヤクルトのホセ・オスナ内野手と長時間話し込んでいたが、ここにヒントがあった。レイエスは「打ちごろの球を何で打ち損じちゃったんだろうと話したら、バットの重心が近い分、スイングスピードも上がって、しなりが強くなる分、前で捉えちゃってるんじゃないかと。もっと引きつける必要があるんじゃないかという会話があって、その意識で打席に立って、今日はいい結果出たんで良かったです」と明かした。
敵同士ではあるものの、異国で戦う“同士”。2021年に来日し、2022年にはベストナインに輝いたオスナは、来日2年目のレイエスにとっては頼れる先輩でもある。もらったアドバイスを即実践し、結果につなげた。
メジャー時代からバットや打撃グラブを頻繁に変えてきたというレイエスは、今後のバットについて「トルピード(魚雷)だからとか通常だからとかよりかは調子によって」と使い分けていく方針だ。昨季103試合で25発の大砲が、新たな武器も携え、さらに加速していく。
(町田利衣 / Rie Machida)
