新庄監督、まさかの“奇襲”に3つの理由「全部噛み合った」 引き寄せた3連勝&最多貯金10

貯金今季最多10も13日からの広島戦へ「勝っているイメージがない」
■日本ハム 6ー1 ヤクルト(12日・エスコンフィールド)
日本ハムは12日、エスコンフィールドで行われたヤクルト戦に6-1で勝利し、3連勝で貯金を今季最多の10とした。決勝点につながったのは、3回に重盗を仕掛けたシーン。新庄剛志監督がサインを出したのには、3つの理由があった。
1-1の3回だった。2死一、三塁から打席には清宮。初球の外角球は力ないファウルとなり、2球目だった。一塁走者の五十幡がスタートを切り、捕手の古賀が二塁へ送球して一、二塁間に挟まれる間に、三塁走者の進藤がホームを陥れた。
「清宮くんの1球目、情けないスイングがなかったらかけていない。ショートハーフフライくらいのイメージになっていたから、ちょっと仕掛けようと思って」
指揮官が意図を明かす。それだけではない。相手投手は新外国人のアビラだっただけに「もしかしたらサインの見落としがあるかな。ピッチャーカットを捕らずに、みたいな」というのも一因だった。
3つ目は守備位置だ。清宮を打席に迎え、三塁手の赤羽は三遊間に構えていた。「進藤くんのリードも大きめに捕れるから。あれだけ三塁手が寄っていたら、(三塁走者が)レイエスでもかけていた。そういうのが全部噛み合った」とニンマリだった。
リーグ一番乗りで貯金10に到達し、交流戦の順位も2位タイにつける。「また広島さんがね、ほんとになんか勝っているイメージがない。何とか明日先に1勝してこっちのペースに持っていきたいなと思っています」。会心の一手で引き寄せた交流戦初の同一カード3連勝も、すぐに次カードに向けて表情を引き締めた。
(町田利衣 / Rie Machida)
