山下舜平大が描く“復活の日”「7月には…」 実戦を離れて得た感覚「楽しいですね」

12日には立ったままの捕手に50球を投げた
腰の違和感で緊急降板してから約3か月――オリックスの山下舜平大投手がルペン入りして復帰に向け順調な歩みをみせている。
「めちゃくちゃ感覚はいいです。いつでも(出力を上げて)投げることができる状態です」。山下が声を弾ませた。
3月7日の巨人戦(京セラドーム)で先発し、4回無死二塁から甲斐拓也捕手を見逃し三振に取った直後に腰に違和感を覚え、降板した。山下と腰痛との闘いは2023年9月、2024年オフの腰椎分離症以来3度目。体幹トレーニングなどで他の部位を鍛えて腰の負担を補い、5月13日から軽いキャッチボールを始めた。
離脱から3か月。6月10日には室内練習場の簡易マウンドを使って、初めてキャッチボール。「傾斜の違和感はありますが、腰の痛みはありません。今月中にはブルペンに入ろうと思っています」と話していたが、2日後の12日には個別練習の一環でブルペンに入った。捕手が立ったまま50球近く。平井正史2軍投手コーチの指導でフォームを確認しながらキレのいい球を投げ込んでいた。途中で捕手が座る場面もあったが、「あれはリリースの感覚の問題で。ボールが上ずっていたので座ってもらいました」という。
今は腰の痛みもなく、ドクターの許可が下りれば本格的な投球練習を再開できる見込み。「楽しいですね。今は、思いっきり対バッターで投げていないので悩みもないですし」と山下。「まだ6月。7月にはいけるかもしれません」。当初は8月後半を目指していた本格投球だが、豪速球が唸りをあげる日は近い。
〇北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者一期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。
(北野正樹 / Masaki Kitano)
