ヤクルト奥川恭伸が“9度目の正直”で初勝利 開幕投手も12球団で唯一白星なし…113日目で待望

7回101球で3安打無失点、3四球8奪三振で白星
■ヤクルト 3ー1 広島(19日・神宮)
ヤクルト・奥川恭伸投手が19日、神宮球場で行われた広島戦に先発。7回101球で3安打無失点、3四球8奪三振の好投を見せ、今季初勝利を挙げた。12球団の開幕投手では唯一白星がなかったが、今季9先発目でついに1勝目を手にして白い歯を見せた。
神宮の夜空に雄叫びがこだました。序盤は走者を背負いながらも、粘りの投球でゼロを並べた。森下暢仁投手との投げ合いになったが、4回に試合が動く。2死から赤羽由紘内野手が盗塁に成功すると、澤井廉外野手の適時打でヤクルトが先制した。続く5回にも内山壮真捕手の左二塁打で貴重な追加点を挙げた。
味方打線の奮起に奥川も応える。6回を3者凡退に抑えると、7回は先頭の坂倉将吾捕手に9球を粘られて四球を出した。際どい1球の判定に肩を落としたものの、続くエレウリス・モンテロ内野手を初球で併殺に仕留めて窮地を脱した。7回無失点で後はブルペンに託した。8、9回と抑えてゲームセット。奥川は嬉しい今季初勝利を手にした。
2019年ドラフト1位で入団した右腕は2021年に18試合に登板し9勝4敗の成績を残した。しかし、以降は怪我にも苦しみ2022年から3年間で8登板に終わっていた。今季はオープン戦で好投すると、3月14日に球団公式X(旧ツイッター)で開幕投手が発表された。6年目で初の大役を務め、6回無失点に巨人を抑えたものの白星はつかなかった。
その後は不調で2軍調整も経験したが、3月28日の開幕から113日。昨年8月2日の巨人戦(東京D)以来、351日ぶりの白星に笑顔を見せた。試合後はお立ち台に登壇し、「チームにたくさん迷惑かけてきたので、勝ててホッとしています」と安堵の表情を見せた。自身にとっても大きな一歩となったが、ヤクルトとして掴んだ1勝だ。「自分の勝ち負け関係なしに、チームが勝つっていうのはすごく嬉しいことなので、自分のことのように本当に嬉しかったです」と話した。
(Full-Count編集部)