新助っ人が絶叫「ダイスキ!」 日本へ順応した“クソ真面目”…妻との散策が至福の時間

中日のジェイソン・ボスラー【写真:矢口亨】
中日のジェイソン・ボスラー【写真:矢口亨】

ボスラーが8号3ランを放つ活躍を見せた

■中日 8ー5 巨人(29日・バンテリンドーム)

 中日の来日1年目、ジェイソン・ボスラー外野手が29日、バンテリンドームで行われた巨人戦で8号3ランを放ち勝利に貢献した。4打数2安打3打点1本塁打の活躍に“真面目”な助っ人もお立ち台では「ドラゴンズファン、ダイスキ!」と喜びを爆発させ、日本愛を語った。

 3点を追う4回、中日は3回までパーフェクトに抑え込まれていた巨人の先発・西舘勇陽投手を攻めた。先頭の岡林勇希外野手の四球から、田中幹也内野手のチーム初安打、上林誠知外野手の適時打で1点を返し、さらに1死一、二塁で5番のボスラーは2球目を迷わず振り抜いた。

「球種は狙っていませんでした。ホームベース付近の球を狙って、とにかくランナーを返そうとした結果です」と謙虚に振り返った打球は中日ファンの待つ右翼スタンドへ。打った瞬間確信の逆転3ランに球場からは地響きのような大歓声が沸き起こった。

 いまや中日に欠かせない戦力のひとりだが、慣れない日本の野球で前半戦は苦しんだ。月ごとの打率を見ると4月は.250、5月は.150、6月は.254に甘んじ、本塁打は3か月でわずか4本。打点も2桁を超える月はなかった。それでも7月に入り打率.312、16打点、4本塁打。今季の36打点はチームトップを誇る。

 この活躍には井上一樹監督も「ヤキモキさせる部分が、前半はありましたけど、日本に馴染もうとする気持ちがすごく伝わってくる中で、我慢して使っていこうというものが実を結んでいるなと、頼もしいなと思います」と感謝する。“クソ”がつくほどの真面目と称してきた助っ人の活躍には思わず頬が緩んだ。

「デーゲームのあと妻と一緒に名古屋の街を歩くのが好き」と話すボスラー。日本にも慣れて、愛着も湧いてきた。お立ち台では、開口一番「アリガトウゴザイマス!」と日本語で一言。最後には「ドラゴンズファン、ダイスキ!」と叫んだ。実は「通訳からの受け売りだよ」と笑ったが、日本を愛する気持ちは本物だ。

(木村竜也 / Tatsuya Kimura)

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