王貞治氏が野球界に投じた“一石” 止まらぬ勝利至上主義「皆が甲子園を目指すわけじゃない」

自身は投手として早実高で選抜優勝「大きな目標であるのはすごくいいこと」
今年の文化勲章を授章した王貞治氏(ソフトバンク球団会長)が17日に会見を行った。日本のアマチュア野球界について言及。「みんなが甲子園を目指すわけじゃないのでね。野球をやることによって体が鍛えられる、友達もたくさん出る」と甲子園至上主義に一石を投じた。
文化勲章は学問・芸術などの分野で、文化の発展にめざましい功績があった人へ内閣府から授与される日本最高位の勲章。王氏は今後の野球界について「もっともっと輪を広めて、勝ち負けにあまりとらわれない野球をやっていけたら、輪がもっと広がると思うんですよね」と、勝利至上主義への懸念を示した。
自身も早実高時代は投手として活躍。春夏合わせて甲子園に4度出場した。1957年の選抜では準決勝まで3試合連続完封。選抜優勝に貢献したが「どうしても日本の場合は勝ち負けばっかり行く」と現状の野球界について語る。「甲子園が大きな目標であるのはすごくいいことなんです。私もそれを目指してやったんですけど。みんながみんな、甲子園を目指すわけじゃないんでね」と話した。
自らも長年、野球界の発展に貢献し続けてきた。「スポーツを通じた友達というのは、年齢を超えて、生きてる間ずっと友達ですから。そういった意味では、そういう友達の輪がもっともっと広がるように、野球を志す子どもを増やせるように頑張りたいですね」と語った。
(Full-Count編集部)