松坂は自らの希望で6月にメッツ退団も可能!?

米ケーブル局ESPNが報じる

 春季キャンプで熾烈な争いが繰り広げられそうだ。メッツとのマイナー契約を結んだ松坂大輔投手(33)は6月までに退団することも可能であると、米ケーブル局ESPNが報じている。同じくマイナー契約で入団した左腕のジョン・ランナンも同様の条件で、先発5番手を狙う2人の争いは激しくなりそうだ。

 ランナンの契約には、「6月までにメジャーに昇格できなければオプトアウト出来る」とする条項が盛り込まれている。オプトアウトとは自らの希望で契約を破棄してフリーエージェント(FA)になる権利で、他球団でメジャー昇格を目指すチャンスを得られる。また、松坂自身も6月1日までにメジャー昇格が叶わなければ、このオプトアウトの権利を得られるという。

 さらに、ESPNによると、松坂はメジャーリーグ・サービスタイム(メジャーへの登録期間)が6年間を超えるため、自動的に特定の権利を得られるという。メッツは開幕5日前までにメジャー契約を結ぶかどうかを通知しなくてはならず、解雇やマイナー行きにするには、10万ドル(約1050万円)のボーナスを払う必要がある。

 ただ、松坂の立場ならば、より多くの条項を契約に盛り込むことが出来たが、代理人のマイク・ピーバー氏は最低限の権利しか望まず、交渉もしなかったと関係者はESPNに語っている。おそらく、松坂自身がこれ以上の贅沢は必要ないと伝えたのだろう。右腕の性格がよく表れた契約内容と言える。また、両投手とも、メジャーに昇格した場合は150万ドル(約1億5700万円)の年俸になることが決まっているという。

 メッツは昨季、アスレチックスで18勝6敗と好成績を残した40歳のバートロ・コロンを補強。ジョナサン・ニース、ザック・ウィーラー、ディロン・ジーまでは先発ローテーションが固まっているが、5番手は決まっていない。松坂、ランナンのほかにジェイコブ・デグロム、ラファエル・モンテロといった若手有望株も最後のピースを埋める存在として期待されており、キャンプでの争いは熾烈になると予想される。

 松坂は昨年、インディアンスとマイナー契約を結んだが、メジャー昇格を果たせずに8月にオプトアウトの権利を行使。メッツとメジャー契約を結び、再スタートを切っている。今年はどんな結末が待っているのだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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