必ず「ありがとう」 DeNA山崎康、隠れた“ルーティン”ににじみ出る人柄

奢らず、謙虚さを忘れない23歳

 2月9日。DeNAベイスターズのキャンプ地、宜野湾は、冷たい風が時折吹きながらも、沖縄らしい暖かい日差しに包まれ、練習日和だった。

 プロ2年目、山崎康晃投手の朝のキャッチボールの相手はルーキー今永投手。その今永が何度か球を捕り損ねる場面があった。後で今永に聞くと「ナックルボールを投げてくるんですよ。驚きました。キャッチボールでもすごい球を投げてきて……。プロのレベルの高さを感じながらもしっかりついていって結果が出せるようになりたい」と振り返った。入団は1年しか違わないが、さすが昨季の新人王。すでに後輩から尊敬の眼差しを浴びる存在になっている。

 この日はブルペンで、キャンプインして初めてキャッチャーを座らせて44球投げ込んだ。

「実戦が近づいてきているし、それを意識して、今日座ってもらおうと決めていました」

 そう話す山崎はストレート、ツーシームのほかに、ナックルやカーブも数球混ぜながら丁寧に投げ込んだ。大学時代に投げていたカーブはプロに入って抑えを務めるようになって封印していたが、今シーズンは実戦で投げていきたいのだという。「昨年とは違う自分を見せるために調整して実戦に対応できるように精度を上げていきます」と明るく話した。

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