イチロー、ローズ最多安打に王手 1イニング2安打含む今季4度目“猛打賞”

3安打と2四球で5出塁&3得点、美技も披露しマーリンズ大勝に大きく貢献

 マーリンズのイチロー外野手は13日(日本時間14日)、敵地でのパドレス戦に「1番・ライト」で4試合ぶりに先発出場し、4打数3安打2四球1打点3得点と活躍した。3回の第2打席で左前打を放つと、同イニング2度目の打席で遊撃へのタイムリー内野安打、さらに8回は左前打を放ち、今季4度目の“猛打賞”で打率は.350に上昇。5打席で出塁し、5回には美技も見せる大暴れで、マーリンズの13-4での大勝に貢献した。メジャー通算2977安打として、3000安打へ残り23本。日米通算4255安打で、ピート・ローズの歴代最多安打4256本まではいよいよ残り1本とした。

 イチローは初回、相手先発レイから四球を選び、三塁に進んでからボーアのタイムリーで生還。先制のホームを踏んだ。1-1の同点に追いつかれて迎えた3回も先頭で打席に立つと、2ボールから91マイル(約147キロ)の直球をライナーでレフト前に運ぶ。続くプラドの勝ち越し2ランで生還した。

 マーリンズはここから打線がつながり、7-1とリードが開いた2死三塁のチャンスで、イチローにこのイニング2度目の打席が回る。フルカウントからレイの83マイル(約134キロ)のスプリットをセンター方向へ転がすと、遊撃ラミレスの送球よりも一足早く一塁を駆け抜けた。1イニング2本目のヒットは、チーム8点目のタイムリー。今季12度目のマルチ安打となった。
 
 マーリンズはその後も攻撃の手を緩めず、5回にはイチローに4度目の打席が回る。9-2とリードが広がり、1死三塁の好機だったが、ここは2番手左腕ハンドから四球。この試合4度目の出塁で、その後、イエリッチのタイムリーで生還し、3得点目となった。

 イチローはさらに、その裏の1死一塁の場面ではケンプの右中間への大飛球を追い、ランニングキャッチ。打撃だけでなく、美技でも魅せた。6回の第5打席は中飛に終わったものの、13-4で迎えた8回の第6打席では再びヒットを積み上げある。1死一塁で、左腕ソーントンから三塁線を抜く左前打。ローズの最多安打記録に王手をかけた。

 この試合でイチローは4試合ぶりにスタメン出場。マッティングリー監督は、不調のスタントンに休養を与えたことと、イチローを1番に置くことで「打線の起爆剤になってほしい」と試合前に話した。また、薬物規定違反でディー・ゴードンが出場停止処分となっている中、イチローがチームで1番打者として最適であるとの考えも明かしていた。

 これでローズの歴代最多記録には残り1本。3000安打の金字塔にも23本まで迫ってきた。イチローの躍動に導かれ、マーリンズは13-4で大勝した。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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