ドラフト競合選手は活躍している? 過去5年間の目玉選手たちを振り返る

22日に運命の一日、2010年は「早大ドラフト1位トリオ」が話題の中心

 2015年度新人選手選択会議(ドラフト会議)が22日に行われる。昨年は育成選手を含めると100名以上が指名を受けた同会議。1位指名選手が重複した場合は、くじ引きによって交渉権を得る球団が決定される。

 例年、ドラフトの目玉と呼ばれる選手たちはこの段階で複数球団が競合し、その行く末がくじに委ねられるというのがドラフト会議の醍醐味となっている。

 しかし、競合の末に獲得した選手が期待通りに活躍する場合も多くある一方、伸び悩んでいるケースも少なくない。

 過去5年間で12球団の最初の指名で重複し、くじ引きによって自身の進路が委ねられた選手たちを改めて振り返り、現状をまとめてみたい。

○大石達也投手(早大-西武 横浜・楽天・広島・オリックス・阪神・西武の6球団が競合)

 2010年のドラフトの目玉は早大で150キロ台の速球で抑えを務めていた大石達也だった。

 早大時代は斎藤佑樹、福井優也ら先発陣の後を受けるストッパーとして地位を確立。プロでも持ち味の剛速球を武器とした活躍が期待されたが、1年目から右肩痛に苦しみ、アマチュア時代の球威を取り戻せず。ファーム暮らしが主となっている。

 今年は1軍では3回1/3で無失点。イースタン・リーグで20試合を投げ防御率4.74。19回を投げて20奪三振を奪ってはいるが、20安打、8四球とパッとしない成績に終わっている。

 ここ5回のドラフトで最多の6球団競合を誇っている右腕も、来季は28歳のシーズンを迎える。

○斎藤佑樹投手(早大-日本ハム ヤクルト・日本ハム・ロッテ・ソフトバンクの4球団が競合)

 早実時代の2006年、田中将大(現ヤンキース)率いる駒大苫小牧を破り、夏の甲子園優勝投手となった右腕もパッとしない。

 早大時代はエースとして31勝15敗の成績を挙げ、プロの世界にやってきた。プロ1年目は6勝6敗、防御率2.69とまずまずの成績をマークすると、プロ2年目は開幕投手に指名されて1失点完投勝利を挙げ上々のスタートを切った。しかし、このシーズンは5勝8敗、防御率3.98とやや成績が悪化。2013年は1試合、2014年は6試合の登板に終わった。

 そして今年。3年ぶりに2桁となる12試合に登板したが、1勝3敗、防御率5.74の成績に終わった。7試合に先発し、序盤は試合を作ることが多かったが、クオリティ・スタート(QS、6回3自責以下)達成目前でKOされることが多く、好投を最後まで持続できなかった。9月16日のロッテ戦では6回1失点で勝利を挙げたものの、かつての期待度からするとかけ離れた成績に終わっている。

○藤岡貴裕投手(東洋大-ロッテ ロッテ・横浜・楽天の3球団が競合)

 2011年は3球団の競合が最多で、東洋大・藤岡貴裕投手はロッテが獲得した。

 即戦力として評判だった左腕は、1年目からローテーション入りし、6勝7敗、防御率も3.36と一定の結果を残した。しかし、2年目、3年目ともに6勝10敗と成績を伸ばすことが出来ず。今季は中継ぎとして54回2/3で防御率3.79。ホールドは6とビハインドの展開での登板が主だった。

 伸び悩んでいる背番号18。来季は先発ローテに入り、まず勝ちを先行させていきたいところだ。

○高橋周平内野手(東海大甲府-中日 オリックス・ヤクルト・中日の3球団が競合)

 高校通算71本塁打のスラッガーにも3球団が競合した。

 入団した中日では1年目から41試合に出場。2013年は66試合で打率.249。2014年も61試合で打率.257、自己最多の6本塁打と成長を重ねていたが、今季は51試合で打率.208と低迷した。

 来季は同い年の大卒ルーキーが即戦力として入団する年。自慢のバッティングをさらに磨き上げ、開花させたいところだ。

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