ロッテドラ1平沢が胸に刻む恩師の教え 高校時代に追求した「難しい道」

ロッテと契約した平沢、「開幕1軍」を目標にするドラ1が仙台育英で学んだこと

 ロッテの新入団会見が1日に行われ、ドラフト1位の仙台育英高・平沢大河内野手の背番号は「13」に決まった。

 先月27日にはロッテと契約交渉を行い、契約金9000万円、年俸1200万円(いずれも推定)で合意。その席で平沢は「まずは契約して、実感がやっとしてきたなという感じです。これからは、球界を代表するような内野手を目指して頑張りたいと思います」と決意を述べていた。将来のトリプルスリー達成や侍ジャパン入りも視野に入れつつ、直近の目標として、会見で渡された色紙に「開幕一軍」と書いた。

 25日に左下の歯が痛くなり、歯医者に行ったばかりだったが、好きなロッテ商品を聞かれると、「自分は『パイの実』が好きです」と笑顔。仮契約後に行われた記者会見の会場は温かい笑いに包まれた。

 父・政幸さんが「一見、華やかなプロ野球の世界なんですが、皆さん、ご承知の通り、非常に厳しい世界だと思っています。まだ未成年ですし、まずは社会人として、しっかりとした土台を作って、プロ野球選手として花開いてくれればなと思っています」と息子にエールを送る一方、母・恵さんが「質問、何でしたっけ?」と聞き返すと、またも会場には笑いが。そんな、終始、和やかな雰囲気の記者会見だった。

 平沢は、ユニフォームを着ると落ち着いた父親に似た雰囲気を放ち、ユニフォームを脱げば明るい母親に似た一面を見せる。だからか、仙台育英のチームメートは、平沢の技量に一目を置くものの、普段は仲間として特別な存在とは見ていない。

 高校野球では試合会場などで子どもとの接触を禁止するチームもあるが、仙台育英に規則はなく、親子参加で行うイベントも多いため、誰の親がどういうキャラクターかを息子たちも分かっている。ドラフトの日、平沢本人のみならず、恵さんも胴上げされていたのは、そんなチーム事情から。部員間のみならず、親子の良好な関係も仙台育英の伝統的な強さの一因だろう。

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