プロ4年目ブレークの裏に的確な自己分析 広島・鈴木誠也の“言葉力”とは

21歳飛躍の裏側

 プロ4年目、21歳の若鯉が、広島に悲願をもたらすかもしれない。交流戦最後のカードとなったオリックスとの3連戦で、2試合連続サヨナラを含む3試合決勝弾を放った鈴木誠也だ。

 3試合連続でお立ち台に立った鈴木。ヒーローインタビューでは、「最高でーす」を連発し、『コイツ、それしか言葉知らないんじゃないか?』と思われた人が多いかもしれないが、実は違う。インタビューなどで話を聞くと、今にも消え入りそうな小さな声だが、落ち着いた様子で訥々と技術面、精神面などを話す。自らの置かれた状況や、打撃論などの自己分析も的確で、あの年代の選手では珍しく、自分の言葉を持っている選手だ。

 本来は左足を上げる打撃フォームの鈴木だが、2本のサヨナラ本塁打はノーステップでのものだった。延長12回の激闘に終止符を打った1本目は「追い込まれていたので、足を上げずにノーステップで食らいついていった。その前の打席で、自分の間合いでタイミングが取れなかったので、なんとかしようと思ってああいうスイングになった」。

 鈴木のこのコメントは、翌日につながることになる。

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