【高校野球】ドラフト1位候補右腕 横浜・藤平尚真 相手打線が想定外だった“武器”

藤平対策を練った東北、最速152キロに打ち負けない練習も13K

 決めにいく直球で空振りを奪うたび、甲子園のスタンドはどよめいた。横浜・藤平尚真投手の圧巻の奪三振ショーは初回から始まった。9日の1回戦・東北(宮城)戦。1回表の東北・杉沢龍内野手から2回表の伊勢隼内野手まで5者連続三振。7回途中まで投げて13奪三振1失点の投球で、名門・東北打線を寄せつけなかった。

 宮城大会で東北高はチーム打率.374。レギュラー選手のほとんどが3割を超え、犠打や盗塁もできる選手が揃う。主砲の植木利久内野手らを中心に、打力に自信があるチームだった。

 組み合わせで横浜との対戦が決まった後も、藤平を打つために対策は練った。まずは打撃マシンの球速。通常よりも10~20キロ速めて、約150キロ~160キロに設定した。さらにマシンを通常の距離よりも2~3メートル前に設置。ナインたちが「今までこんな速い球速で打ったことがなかった」と未体験の球速。最速152キロ右腕のスピードに打ち負けないように打撃練習を積んだ。

 しかし、藤平の前に13三振。そのうち11個が直球で奪われた。東北打線はこのドラフト1位右腕の球をどのように見ていたのだろうか。

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