ポストシーズンで躍進するチームは?~ナ・リーグ編~

プレーオフに伝統的な強さを持つカージナルス

 対抗馬は東地区を独走したブレーブス。最大の強みはブルペンだ。救援防御率は2点台前半で、2位に0・5以上をつけている。

 今やメジャーNO1の守護神といえるクレイグ・キンブレルは自己最多の50セーブ。さらに、そこにつなぐリリーフ陣も強力だ。右のセットアッパーのジョーダン・ウォルデンに、今季は35登板連続自責点0を記録した左腕ルイス・アビラン、デビッド・カーペンターも防御率1点台と勝ちパターンの試合で奮闘している。

 先発も、クリス・メドレン、マイク・マイナー、フリオ・テラーンが3本柱を形成し、いずれも2ケタ勝利と好調。最少失点でブルペンにつなげば勝てるだけに、精神的にも楽にマウンドに上がれる。

 打線は打率3割台のクリス・ジョンソン、フレディ・フリーマンらがいるものの、爆発力と脆さの両面があるアップトン兄弟に象徴されるように、安定感という意味では不安が残る。昨年はワイルドカード・ゲームで敗れるなど勝負弱さは長年の課題だ。

 逆に、プレーオフになると伝統的に強さを発揮するカージナルスは不気味な存在だ。もちろん、激戦となった中地区を制した実力は本物。マット・カーペンター、カルロス・ベルトラン、マット・ホリデー、ヤディル・モリーナといった実力者をそろえた打線は強力。得点はリーグ1位を記録している。

 先発陣は、ケガから復活したエースのアダム・ウェインライトに、シェルビー・ピラー、ランス・リンも2ケタ勝利と軸はしっかりしている。ブルペンも、左右のセットアッパーのケビン・シーグリストとレバー・ローゼンタールが安定。4月半ばからクローザーとなったエドワード・ムヒカもセーブ失敗は3度と計算できる。

 あとは、9月上旬に左足首を痛めて離脱したチーム本塁打王アレン・クレイグの回復ぶりが気がかり。ただ、持ち前の勝負強さは健在で、今年も気が付けばカージナルスが優勝しているかもしれない。

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