JFKを超えた データで見る巨人の最強中継ぎトリオの凄さ

王者・巨人と広島、どちらが有利か?

 2013年のクライマックス・シリーズ(CS)も始まり、セ・リーグでは巨人への挑戦権をかけて、甲子園で2位・阪神タイガースと3位・広島カープが激突した。結果は広島が2連勝でファーストステージを突破。一方、ジャイアンツは今月12日からフェニックス・リーグに1軍メンバーが参戦し、16日から始まるファイナルステージに向けて準備を進めている。

 王者・巨人と勢いに乗るダークホース・広島、どちらが有利か。投手陣のデータを見ていくと、5回までが勝負になりそうだ。もっと言えば、広島打線が巨人の先発投手をいかに苦しめられるかが鍵になる。なぜなら巨人には史上最強のリリーフ陣がいるからだ。スコット・マシソン、山口鉄也、西村健太朗の3投手である。

 この3人は今季、そろってタイトルを獲得。山口とマシソンはそろって、42ホールドポイントとなり、最優秀中継ぎ投手賞に輝いた。西村は最優秀救援投手賞を受賞。この3人が終盤の7回から1回ずつを任されることになる。

 2005年、阪神が史上最強のリリーフ陣「JFK」を形成し、話題を呼んだ。そのニックネームはジェフ・ウィリアムス、藤川球児、久保田智之の頭文字を取ったものだ。彼らは各チームにとって脅威の存在となったが、今年の巨人の救援トリオも負けてはいない。

 当時、ウイリアムスの防御率は75試合で2・11、藤川は80試合で1・36、久保田は68試合で2・12。一方、巨人の3人はマシソンが63試合で1・03、山口は64試合で1・22、西村は71試合で1・13。巨人3投手の防御率1・13は、「JFK」を上回るのである。

 さらにCS最終ステージで対戦する広島への3投手のチーム別防御率を見ると、カープは戦意を喪失してしまうかもしれない。マシソンは0.90、山口は0.68、西村は0.73と、全員が1点以内という驚異的な数字を残しているのだ。

 このようにデータで分析していくと、巨人の3投手から2点を取ることがいかに難しいかが分かる。広島に限定して言えば、1点を取ることも厳しいと言わざるを得ない。今のカープは阪神を破って勢いに乗るとはいえ、巨人にリードされて終盤を迎えるのはきつい。今季、「JFK」超えを果たしたこの3人が出てこない展開に持ち込むことが、勝利への近道と言えるだろう。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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