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日本のドラフトの参考になる? 下克上が可能なメジャーリーグのドラフト制度

巨人が1位指名できなくなる?

 日本で置き換えるならば、たとえば、杉内俊哉が巨人に移籍した時、杉内の所属先だったホークスに巨人の1位指名権が渡り、ホークスは1位指名を2度行うことができる。つまり、巨人は1位を指名ができないということにもなる。

 この制度では昨オフから新しい規定となる「クオリファイング・オファー」が適用となった。クオリファイング・オファーとは、球団側がその年の年俸上位125人の平均額(昨年は1330万ドル=約13億1000万円)での1年契約をFA選手に提示するもので、選手は1週間以内に結論を出す必要がある。もしオファーを拒否して他球団に移籍した場合は、放出した球団に対して獲得した球団からドラフト指名権(獲得球団がドラフト指名順位10位以内なら2巡目、その他の球団は1巡目の指名権)が補償されることになる。

 もちろん、日本にもFAにおいて金銭や選手の譲渡などの補償制度はある。たとえば、選手譲渡の場合は、FA選手を獲得した球団はまず、手放せない支配下選手28人をプロテクトにかける。そこに漏れた選手が相手チームへの移籍対象となるというわけだ。ただ、この場合、ファンは「放出」ととらえ、世間にいい印象を与えないケースもある。

 結局のところ、アメリカには、下位に低迷し、資金繰りが苦しい球団が高額年俸のFA選手を放出し、翌年のドラフトで有望な新人を指名してチームを再建するという選択肢がある。翌年のドラフトに有望株が多いと判断すれば、これは大いに活用できる制度だ。こうしてMLBは戦力の均衡を図り、資金的に優位な球団の独走に歯止めをかける仕組みができている。

 両国の制度はそれぞれの魅力があり一概に優劣をつけ難いが、アメリカの制度を見ていくと、日本にとって今後参考となる部分があるかもしれない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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