兄妹ともにプロ野球で活躍 ヤクルト・川端慎吾の実妹、川端友紀の打撃の秘訣

プロ通算200本安打を達成した天性のヒッター

 今月25日から明治神宮野球場で女子プロ野球の「ヴィクトリアシリーズ」最終3連戦が行われる。オールイーストジャパンの一員に名を連ねているのが、川端友紀(24)だ。実兄が現在ヤクルトスワローズで主軸となりつつある川端慎吾(26)であることは有名な話だが、その兄以上に、妹はプロの世界で結果を出している。

 今年7月7日のティアラカップ奈良大会3位決定戦、レイア戦ではリーグ最速となるプロ入り通算200本安打を達成。2010年、11年と2年連続で首位打者のタイトルも獲得しており、アストライアの主将、また4番としてリーグ全体を牽引する存在だ。

「実は200本という通算成績には初めは気が付いていませんでした。ファンの方に言われて、190本安打くらいからだんだんと意識しましたね」

 川端は記録までの過程をそう振り返る。200本まであと2安打で迎えた奈良大会。両親から「あと2本、力みすぎずにがんばれ!」と送り出されながら、初日は不発だった。だが、2日目に一気に2安打を放ち、節目の数字にたどり着いた。

 小学校3年からリトルリーグに所属していたが、中高はソフトボールに熱中。しかも、もともとはピッチャーだったという。だが、今ではそのバットで女子プロ野球に旋風を巻き起こす。プロ4年目の今季は、その打撃がさらに進化したようだ。

「5月後半にバットを80グラム軽くしました。重いバットより、もっとスイングスピードを速くしてボールを見る時間を長くしました。それから調子が上がっていきましたね。実際にバットを変えたことによるスイングスピードの違いをすごく感じています。ボールを見る時間が長くなる分、ボール球にも手を出さなくなりました」

 170センチと長身ながら決してパワーに頼らない。しっかりとミートを心がけ、センター返しをイメージする。それが好調の秘訣だ。

 ソフトボールとは違い、振り切らないとボールが飛ばない硬式野球にも柔軟に対応する天性のヒッター。ヤクルトで順調に頭角を現している兄とともに、今後、野球界を沸かせてくれるに違いない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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