田中将大の陰に埋もれてしまった男 金子千尋は球界のエースとなれるか

沢村賞選考基準をすべて満たした金子

 今季、田中将大投手(25)が自身2度目の沢村賞を獲得した。この賞は先発投手に与えられる名誉ある賞で正式名称は「沢村栄治賞」という。選考基準には

・15勝以上
・投球回が200イニング以上
・奪三振150以上
・登板25試合以上
・完投10試合以上
・防御率2.50以下
・勝率6割以上

 この7項目がある。

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田中将大と金子千尋の比較

 田中は28登板で24勝0敗、183奪三振、防御率1.27、投球回212回、勝率10割、8完投。最後の完投数以外の6項目をクリアした。そのシーズンの先発投手で輝かしい成績を残した投手が獲得する賞ということもあり、満場一致でマー君の受賞が決まったのである。

 その陰に隠れて、スポットライトを浴びなかった好投手がいる。オリックス・金子千尋投手(30)である。

 金子は29登板で15勝8敗、200奪三振、防御率2.01、投球回223と1/3、勝率6割5分2厘、10完投。田中よりもクリアした項目数は1つ多く、沢村賞の選考基準項目をすべてクリアした。条件をすべて満たしながら受賞しなかったのは、セ・パ両リーグが対象になった1989年以降では、ダルビッシュ有に続き、2人目となった。

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