FAで大竹寛の人気急騰 広島の選手が好まれる訳とは

広島という球団の特徴

 今年のFA戦線において広島の先発右腕、大竹寛(30)の評価が高い。「他球団のお話を聞きたい」と16日にソフトバンクと交渉を実施。18日には楽天と初交渉を行う予定だ。来年の先発ローテーションに不安を持っている巨人も、交渉の準備を進めていると見られている。ソフトバンクとの交渉を終えた大竹は「評価されているという気持ちは伝わってきました」と率直な感想を口にした。

 1994年の川口和久投手、1998年の江藤智内野手がそれぞれ広島から巨人にFA移籍し、活躍を収めた。ともに今年は1軍の投手コーチ、打撃コーチを務めるなど、引退後も重要なポストに就いている。2002年には金本知憲外野手、2007年は新井貴浩内野手ら4番打者が阪神へFA移籍。2007年にはエース・黒田博樹投手がロサンゼルス・ドジャースへ。2008年には高橋建投手がマイナー契約ながらブルージェイズに入団し、その後、ニューヨーク・メッツでメジャーデビューを果たした。

 過去広島がFAで輩出した6選手は、移籍先で飛躍を遂げた。大竹も移籍となれば、上記の選手たちと同様に、活躍が見込まれるだろう。FA移籍しても、活躍できずに終わってしまう選手も多い中で、なぜカープの選手がこれほど評価され、揃って活躍できるのか。

 それは広島という球団の特徴が大きく影響している。広島の地、グラウンドではその肉体や精神力が鍛えられ、タフさや強さが増すのである。

 大竹は2005年にローテーションに入って以降、怪我の影響でそれぞれ3試合と6試合の登板に終わった2010年、2011年を除いて、規定投球回数をクリアしてきた。25試合前後の先発も毎年のようにこなしている。大竹を狙う球団の関係者はこう証言する。

「彼はとにかくタフ。今年は10勝10敗だったけど、広島よりも打力があり、守備力のある強いチームにいったら、勝利数は増えて、負け数は減る。怪我をしないで1年間まわってくれるのだから、評価は自然と高くなる」

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY