西武ライオンズは片岡治大の抜ける穴をどう埋めるのか

伊原監督の来季構想

 西武ライオンズの一時代を支えた片岡治大内野手(30)がFA宣言し、他球団に移籍する可能性が高まっている。そうなれば、昨年の中島裕之内野手(31)のメジャーリーグ・アスレチックス移籍に続き、当時の二遊間コンビがチームを去ることになる。

 ここで西武の系譜を見てみると、興味深い事実が浮かび上がってくる。FAやポスティングなどで主力級の選手が抜けた際に、西武という球団はその「穴」を埋める若手がしっかりと出てきているのである。エース・松坂大輔がレッドソックスに移籍した後は涌井秀章が新エースとしてチームを支えた。細川亨がソフトバンクに移籍した際は炭谷銀仁朗がその後を継いでいる。

中島の場合も打撃面だけを見ると今季打点王を獲得した浅村栄斗(23)がその穴を埋めたと言えるだろう。だが、守備の面では遊撃手のポジションを固定できなかった。今季、浅村はショートで10試合に先発したが、悪送球が目立つなど適応できず、結果、一塁へコンバートされている。新人で、将来の主力候補となる金子侑司内野手(23)は24試合に出場。チームトップクラスの守備力を誇る永江恭平内野手(20)も24試合。シーズン後半から、ようやく鬼崎裕司内野手(30)がショートに定着し、72試合に先発出場している。

 ここでさらに片岡が流出となると、二塁のポジションを誰にするかという課題も浮き彫りになるが、伊原春樹新監督はまずはショートの固定に乗り出している。秋季練習では将来性の高い金子をショートで鍛え上げた。金子自身も「まずは足を生かして、守備範囲の広さをアピールしたい。一歩目というのは練習から大事にしています」と意欲的にノックを受け続けている。

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