メジャーのストーブリーグが過熱 ウィンターミーティングの注目は?

注目度の高い6人のFA選手

 現地時間10日、球団首脳や代理人が一堂に会すウィンターミーティングが2日目を迎え、メジャーリーグのストーブリーグは過熱を続けている。米全国紙USAトゥデーは、特に話題となっている6人のFA選手を紹介し、その去就を予想している。マリナーズ行きが決まったロビンソン・カノに続いてメジャーの話題をさらうのは誰だろうか。

【秋信守(旧所属=レッズ)】
 31歳の韓国人外野手は2008年からの6年間で出塁率3割9分2厘。今季はキャリアハイの4割2分3厘を記録した。レッズではセンターを務めたが、ライトかレフトがベストポジションだ。同紙の予想ではタイガース入りが有力。剛腕代理人のスコット・ボラス氏は総額1億ドル(約103億円)の契約を求めているとされているが、プリンス・フィルダーやダグ・フィスターを放出し、予算にメドは付いている。秋信守を1番に据えれば、中軸に座る現役最強打者のミゲル・カブレラがさらに打点を稼げそうだ。

【アービン・サンタナ(旧所属=ロイヤルズ)】
 スーパースターではないが、現在市場に出ている先発投手では最も魅力的だ。過去に6度のシーズン200投球回を記録しており、今季はキャリアベストの防御率3・24を残してFAとなった。移籍先の予想はマリナーズ。カノだけでなく、更なる打線の補強が必要だが、フェリックス・ヘルナンデス、岩隈久志に次ぐ先発投手の獲得も狙っている。

【マット・ガーザ(旧所属=レンジャーズ)】
 過去2年は負傷に苦しんできたが、実績は十分で、今季は復活の兆しを見せた。カブスとシーズン途中に移籍したレンジャーズで24試合に先発し、10勝6敗、防御率3・82。移籍先はヤンキースが有力と見られる。アレックス・ロドリゲスの出場停止が決まるかで使える資金は大きく変わるが、先発投手の補強が必須な名門球団にとって、ガーザは現実的なオプションと言える。

【ネルソン・クルーズ(旧所属=レンジャーズ)】
 過去5年連続で22本塁打以上の強打者。ただ、今季は一連の薬物問題で出場停止処分を受け、シーズン後半を棒に振った。来季はレンジャーズ残留が濃厚だ。すでにフィルダーの獲得で打線を強化したが、まだ迫力不足と言える。クルーズをライトやDHで起用すれば、力強さを増す。

【ウバルド・ヒメネス(旧所属=インディアンス)】
 直球に全盛期ほどのスピードはない右腕だが、逆に変化球はキレを増してきた。メジャーに在籍した6シーズンでは、いずれも31試合以上に先発してきたタフさは魅力だ。予想はオリオールズ。昨季はポストシーズン進出を果たしたが、今季は85勝77敗の3位で逃した。負傷も多くてローテーションを固定できず、実に14人の先発投手がマウンドに上がっている。獲得できれば、先発1、2番を任される可能性もある。

【ステファン・ドリュー(旧所属=レッドソックス)】
 遊撃の守備力は高く評価されているが、打撃はやや厳しい。レッドソックスは移籍先の球団からドラフト指名権を得るため、シーズン終了後に「クオリファイング・オファー」を出したと見られている。予想はメッツだ。内野手はそろっているものの、どの選手も決め手に欠ける。

 注目選手の行き先は、果たしてウィンターミーティング中に決まるのか。この予想も参考にしながら、マーケットの動きを注視してみよう。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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