改めて評価したい2013年のプレイバック 「神様」に並んだロッテ益田直也投手

稲尾和久が記録した月間18登板を達成

「神様・稲尾」に並んだのはマー君だけではない。今季を振り返ると、千葉ロッテの2年目、益田直也投手の鉄腕ぶりも高く評価できるだろう。

 2011年にドラフト4位で関西国際大学から入団した和歌山県出身の投手。1年目の昨年はセットアッパーとして72試合に登板、防御率1・67、41ホールドで新人王を獲得した。今年は開幕からクローザーを任され、パ・リーグ最多の68試合に登板。6敗を喫し、防御率も2・76とルーキーイヤーから下がったものの、33セーブでセーブ王のタイトルを手にしている。

 5月31日のジャイアンツ戦では、1956年に稲尾和久投手が記録した月間登板回数18試合を達成。月間のセーブ数も10に伸ばし、チームの最多記録も更新した。「使っていただいた監督に感謝しています」と記録樹立にも謙虚に話した。

 稲尾氏は56年9月に先発6試合、リリーフ12試合で計18試合に登板。その間、6勝1敗、防御率1・44だった。当時の74回2/3という投球回数に比べ、益田は18試合で16回と少ないが、チーム初の月間2桁セーブは高く評価できる数字だ。

 記録を樹立した5月には23試合のうち18試合に登板しており、益田が投げなかったのは5試合しかなかった。しかも、リリーフ投手というのはいつ出番がくるかは分からないため、ブルペンで肩を作らない日はほとんどない。首脳陣が意を決して「今日は起用しない」と決め、肩を作らせることを試合前から止める以外は、毎日、肩を作る。つまり、益田はこの1か月はほぼ休みなく、フル回転していたことになる。

 今オフの契約更改では、3000万円アップの年俸7200万円(推定)でサイン。「選手の中で一番評価していると言ってもらいました」と振り返っており、球団側もそのタフネス度、貢献度を高く買っている。まだ、24歳。将来性のある不動のクローザーに来季も期待したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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