米国では田中将大の動向はいまだ五里霧中 見事に貫かれている「秘密厳守」の交渉劇の結末はいかに

田中獲得競争の勝者は?

 先日、田中がロスを訪問した際、複数球団と面談したが、この時も「秘密厳守」の念押しを忘れなかった。その結果、ホワイトソックスは交渉の事実を明かしたものの、一切の詳細は秘密にしたまま、それ以上はコメントしないと取材をシャットアウト。カブスも「秘密厳守のポリシーを尊重したい」とエプスタイン球団社長は取材をかわしつづける。

 そんな中、米国時間の21日朝、メディアがにわかに活気づいた。田中が自身のツイッターで「決めれん」とつぶやいたことが発端。この一言が「I can’t decide…」と英訳され、一部米メディアは「決められないって、チームのことか?」と騒ぎ始めたのだ。

 ツイッターのタイムラインをたどってみれば、「決めれん」のは、自身のツイッターのアバターにどの写真(もしくはイラスト)を使うか、であることは明らかだが、そこまで勇み足するほど、田中への関心は高まり、情報が枯渇しているということだろう。

 現在、田中獲得競争で熾烈な争いを繰り広げているのは、ヤンキース、ドジャース、カブス、ホワイトソックス、ダイヤモンドバックスの5チームだと言われている。競馬で言えば、レースは第4コーナーを回って最後の直線に入った。鼻差で勝つのか、首差で勝つのか。勝負決定の瞬間がいよいよやってくる。

【了】

佐藤直子●文 text by Naoko Sato

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