いよいよプロ野球がキャンプイン 今年のセ・リーグ6球団の注目はどこ?

特別な一年になりそうな広島

 一方、阪神のキャンプでは、掛布雅之打撃コーディネーターが2軍の安芸キャンプで目を光らせる。そこでは、打撃投手を務めるというのだ。打撃投手をすることで、打者の修正点が見えてくるという。「肩の開きやバットの出方などが分かる」と投手の視点に立って、アドバイスを送る。

 掛布氏は昨年の秋のキャンプで若虎を指導。森田一成など、将来期待する選手に密着マークし、育成に力を注いでいた。その熱意で阪神の若手の底上げを図れるかに注目だ。

 中日は谷繁元信新監督と落合博満GMのもと、新体制キャンプがどのような内容になるかに注目だ。以前の落合政権では密度の濃い練習で、どこの球団よりも長く練習を行っていた。落合氏は監督時代に優勝した際、「選手たちがよく練習についてきてくれた」と漏らしたことがあった。全体練習の量は12球団屈指と言っていい。今回のキャンプでも当時のような厳しい練習が行われれば、常勝軍団への第一歩になるはずだ。

 その2人の首脳のほかに、同じことをくじけずに継続してやり続けることができる「努力できる才能」を持つ男、小笠原道大が巨人から加入した。日本ハム、巨人時代から小笠原の「練習の虫」は有名。人の見ていないところでも地味な反復練習を続けているが、その手本となっていたのが、プロ入りのときに日本ハムで一緒にプレーしていた落合氏の練習する姿だった。今年の中日はキャンプのメニュー、そして小笠原の地道に努力する姿勢に注目だ。

 広島の2014年は特別な1年になるかもしれない。エース・前田健太がポスティングシステムを利用して、米球界に移籍する可能性がある。カープのユニホームが今年で最後になることもあり得るのだ。ただ、マエケン自身は周囲が納得するような成績を残さないとアメリカには行けないと考えているため、一層、本気度の高い練習を見ることできるだろう。

 また、カープといえば、やはり若手の台頭だ。昨年は菊池涼介がセカンドでゴールデングラブを獲得。丸佳浩外野手も飛躍し、球団初のクライマックスシリーズ(CS)進出を果たした。ドラフトでも大瀬良大地や久里亜蓮といった大学球界屈指の右腕を獲得するなど期待値は高い。そのほかにも、下水流昂外野手、鈴木誠也内野手、田中広輔内野手ら、次世代の選手たちのブレークにつながる猛練習も注目だ。

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