負傷の岩隈が復帰に早期復帰に意欲 「開幕に間に合わせたい」

幸運にもそこまで重症ではない

 マリナーズの岩隈久志投手(32)が自主トレ中の1月20日に右手中指を負傷し、全治4~6週間と診断された。シアトル地元紙ニュース・トリビューン電子版が報じている。

 事件はカリフォルニアでの自主トレ中に起きた。「昔のチームメートとトレーニングをしていました。ボールを取ろうとジャンプした時に無意識のうちにネットをつかんでしまった。指が引っかかって、指を抜いたけれど、その瞬間にケガをしたと分かった。大したケガではないと思って、1週間中指を休ませた後、いつものように遠投やキャッチボールを再開しました。良くなったと思ったけれど、痛みはなくならなかった」

 通訳のアンソニー・スズキ氏を介して、傷心の岩隈は状況を説明した。そこで今月10日、フェニックス在住の専門医ドン・シェリダン氏の診断をあおぎ、右手中指の腱損傷と発覚。3週間後の再検査まで投球練習は禁止された。

「幸運にもそこまで重傷ではない。クマには後退になるけれど、ケガで失った時間をすぐに挽回してくれると信じている。レギュラーシーズンの早い段階で先発ローテーションに戻ってくれるはずだ」

 ジャック・ズレンシックGMはそう語った。

 しかし、岩隈には悪夢がよみがえる事態といえるかもしれない。昨年14勝6敗で防御率は2・66の大活躍。エースのフェリックス・ヘルナンデス投手よりも素晴らしい成績を残し、サイ・ヤング賞候補で3位も選ばれた。だが、メジャー界では岩隈の日本でのジンクスを不安視する声が大きかった。それは活躍した翌年に負傷に苦しむ傾向だ。2008年からのシーズン毎のイニング数は08年が201回、09年が169回、10年が201回、11年が119回と、日本では活躍と負傷のシーズンを1年毎に繰り返していた。

「正直簡単な話ではありません。起きたことには自分が一番がっかりしています。でも、起きてしまったことは仕方ない。ここから前を向いていくしかない。一刻でも早く復帰できることが楽しみです。開幕に間に合わせたい。実際問題、間に合うかは分かりませんが」

 シーズン開幕は絶望的とも伝えられているが、岩隈は一刻も早い復帰を目指す。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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