地元メディアからは「新型ダルビッシュ」の評価も 今季初白星で見えた日本人右腕の進化

マダックスから指導を受けた新たな武器、チェンジアップ

 この日の速球の平均速度は91・7マイル(147・5キロ)。最高は95・1マイル(153キロ)だったが、不必要なまでに力む様子はなかったと分析している。

 また、奪った6つの三振の内訳は速球2、カーブ2、スライダー1、そしてメジャー史上最速で記録した500三振目は、ウィル・マイヤーズからチェンジアップで奪った。記事では「これ(チェンジアップ)は新しい武器になるかもしれない」としている。

 チェンジアップは殿堂入りを果たした往年の名投手で、レンジャーズのGM特別補佐でもあるグレッグ・マダックス氏の指導も受けて改良に着手し、昨年からメジャーで本格導入したもの。

 昨年の公式戦でチェンジアップを90回投げたが、うち三振に仕留められたのは4回だったという。それが今シーズン早くもチェンジアップで三振を奪い、メジャー最速で500奪三振までも打ち立てた。ダルビッシュは昨年の試運転を経て、さらに効果的に使える武器に進化させたのかもしれない。

 ダルビッシュの快投で3連敗を免れたロン・ワシントン監督は「これ(ダルビッシュ復帰)が我々に必要なものだった。今日もダルビッシュはダルビッシュだった」とたたえた。

 エースとしての重責を黙々と背負い続ける姿はこれまでと変わりないが、その内容は昨年から変化していると現地でも見られている。ダルビッシュはさらなる高みにたどりつこうとしている事実を、2014年シーズン初戦にして見せつけることに成功したようだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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