3シーズン目となる日本で結果を残せるか 楽天が獲得を目指すボウカーの素顔

楽天はボウカーに対して2度目のラブコール

 楽天が昨季まで巨人でプレーしたジョン・ボウカー外野手(30)と大筋で合意。近日中に合流することになった。ボウカーは2012年から2年間巨人でプレーした後、構想外になっていた。日本でのプレーを希望も獲得する球団はなく、今年はメキシコリーグのカンペチェ・パイレーツでプレーし、打率3割と好成績を残していた。

 楽天はオフにメジャー通算150発、ボストン・レッドソックスで世界一も経験した主砲・ケビン・ユーキリスを獲得したが、左足の状態が悪く、登録抹消になった。アンドリュー・ジョーンズは打率1割台と不振。打線の強化に踏み切った形だ。

 ボウカーは1983年7月8日、米カリフォルニア州生まれの30歳とまだ若い。MLBのジャイアンツに入団し、フィリーズなどを経て、巨人に入団。柔軟性とパワーを持つ左の強打者として期待された。

 オープン戦ではクリーンアップのほか、2番を試されるなど、すべての打順で適応。時には持ち前のパワーで本塁打を放ち、3割近い打撃を残した。しかし、公式戦はオープン戦とは違い、配球や変化球に戸惑った。低めのスライダーに簡単に手を出してしまい、大不振に。オープン戦の好調がまるでうそのように苦しんだ。

 シーズン終盤になって調子を上げてきたが、時すでに遅し。69試合で打率1割9分6厘、3本塁打、10打点という散々な成績だった。1年での解雇が濃厚だったが、日本ハムとの日本シリーズでは第1戦(東京ドーム)、第5戦(札幌ドーム)で本塁打。合計7打点を記録。シリーズで優秀選手となった。球団内には2年目以降の順応に賭け、再契約すべきという声が上がった。

 一昨年のシーズンオフも巨人はホセ・ロペスやマニー・アコスタら外国人選手を補強。その中でボウカーとの契約は未定だった。代理人などの関係者によると、楽天は巨人と契約が進まないボウカーに対して獲得の意思を示し、年俸などの条件提示をしたという。つまり、今回実った交渉は2度目のラブコールだったことになる。

 巨人ではレギュラーの保証はないが、楽天ならば、巨人より打席に立つことができるメリットがあった。楽天サイドはボウカーに出場するチャンスを与えれば、1年間活躍できるのではないかという期待を持っていたという。

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