FA選手はスタートダッシュが切れたのか 開幕からここまで1番輝いたのはだれ?

順調な滑り出しを見せている大竹

 4月も残るところはあと1日。広島カープ、オリックスバファローズの快進撃。巨人・菅野智之投手、オリックスの西勇輝投手がそろって月間5勝と素晴らしい成績を残した。注目の高卒新人、楽天・松井裕樹は好結果を出せずに2軍落ち。社会人から加入したロッテの石川歩やオリックスの吉田一将、大卒の広島・大瀬良大地や九里亜蓮両投手らはローテーションをしっかりと守っている。

 見どころが多かった3、4月。さて、昨年オフに球界をにぎわせたFA戦士たちはどうだったのだろうか。FAランク順に開幕からの戦いぶりを振り返りたい。

【Aランク】

▽巨人・大竹寛投手(前所属広島)

 ここまで5試合に先発し、3勝1敗。防御率は3・73。勝利数は菅野に次ぐチーム2位の成績を残している。開幕2戦目の3月30日の阪神戦(東京ドーム)に先発を任されて、7回途中8安打2失点、自責点1と好投し、移籍後初登板を白星で飾った。4月26日の古巣・広島戦(マツダスタジアム)でもブーイングを浴びながら6回途中4失点。反省点が多いながらも勝利投手となり、12球団勝利を飾った。投球には安定感があり、原監督や首脳陣もまずまずの評価である。

 チーム内でもサザエさんの登場人物であるマスオさんをはじめ、俳優・田中邦衛のものまねなどで、笑いを取るキャラクターといじられキャラを確立。ナインとも打ち解けてきており、順調な滑り出しといっていい。

▽ロッテ・涌井秀章投手(前所属西武)

 4月29日の楽天戦(コボスタ宮城)では7回途中まで無失点の好投を見せ、2勝目をマーク。好調時を思わせる直球とシュートの攻めで楽天打線を封じ込め、チームの5連勝に貢献した。
 
 移籍後初登板となった同1日の西武戦(QVCマリンフィールド)。古巣相手とあり、燃える材料はそろっていたが、5回2/3で5四死球、3失点で降板。その次の登板となった8日のオリックス戦(京セラドーム)も6回4失点。変化球に頼る投球で、連敗を喫した。

 西武戦の試合後には、西武の伊原春樹監督が「涌井はあんなもんでしょ。4回か5回にスピードやキレが落ちてやられていた」と話したことで「涌井あんなもん」騒動が勃発。その発言の真意について両者の認識の違いはあったが、因縁の対決となった4月15日の県営大宮球場での西武戦で移籍後初勝利を挙げた。

 調子を少しずつ上げているが、ここまで5試合に登板し、2勝3敗。なかなか試合を作れていないのが現状である。まだシーズンは始まったばかり。5月以降の戦いに向け、復調の兆しは見えている。

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