“松ヤニ男”ピネダが今度は背中を負傷 長期離脱なら黒田博樹、田中将大へさらなる負担も

ピネダの離脱でヤンキース先発陣に大きな負担

 松ヤニを使った不正投球をしたとしてメジャーリーグ機構(MLB)から10試合の出場停止処分を受けたヤンキースのマイケル・ピネダ投手(25)が、今度は背中の負傷で戦列を離れることになるかもしれない。黒田博樹投手(39)、田中将大投手(25)に皺寄せが来ることは確実な状況だ。

 地元紙ニューヨーク・ポストによると、5月5日のエンゼルス戦で出場停止から明ける予定だったピネダは、調整のため4月29日にキャンプ施設のあるフロリダ州タンパでシミュレーテッドゲームと呼ばれる実戦形式の練習に調整登板。しかし、1イニングを投げ終えたところで背中の痛みを訴え、投球を取りやめたという。

 ヤンキースタジアムでのマリナーズ戦前に会見したジョー・ジラルディ監督は、ピネダがMRI検査を受けることになると発表。「右肩の痛みではなくて良かった」と、2012、2013年シーズンを棒に振った時と同じ負傷箇所ではないことは不幸中の幸いだとした。一方、「月曜日(5日)の試合への登板は“危険”かもしれない」とも言及した。

 指揮官は、仮に復帰戦がアウトとなった場合、4月30日のマリナーズ戦でも先発する中継ぎのデビッド・フェルプスが、続けてピネダの穴を埋めると明言。ただ、ヤンキースにとって問題となるのは、MLBのルールでは、ピネダを出場停止が明ける5月5日までは故障者リスト(DL)に入れられないことだ。愚かな行為で出場停止処分を受けたことが、ここにも響くことになる。

 ヤンキースの先発陣では、3番手として開幕を迎えたイバン・ノバが右肘を負傷。この日、トミー・ジョン手術を受けた。復帰までには1年以上を要する見込みで、今季絶望となっている。さらに、“松ヤニ男”としてすっかり有名になってしまったピネダも、開幕から2勝2敗、防御率1・83と好投を続けていただけに、長期離脱となれば大きな痛手だ。

 そのピネダはジラルディ監督の会見後、MRI検査の結果が発表され、背中の軽度の肉離れと診断された。出場停止に加え、故障による戦線離脱が長引くようならば、開幕の先発ローテーションに入っていたCC・サバシア、黒田、田中にかかる負担は、ますます大きくなる。

【了】

フルカウント編集部●文 textbyFull-Count

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