マー君がメジャー6戦すべてで続けるクオリティー・スタートって何? 今季のメジャーでは6投手、日本球界では5投手がQS率100%

日本のプロ野球でQS率100%を維持している投手は?

 ここで日本のプロ野球にも目を向けてみよう。開幕から好投を続けている投手がたくさんいるが、5月4日現在で、QS率100%の投手はパ・リーグで4人。セ・リーグに至っては1人だけである。

 パ・リーグは好調のオリックスに2人。開幕から5連勝で5勝0敗と勢いに乗る若き右腕、西勇輝投手と、オリックスのエース・金子千尋投手だ。金子は西より1試合多い6試合(2勝2敗)でQS率100%である。打線との兼ね合いで金子には4試合で勝ち星がついていないが、QSの指標を用いれば、一定の役割を果たしていると言える。

 また、西武からも2投手。1人は先日のロッテ戦で見事ノーヒットノーランを達成した岸孝之投手だ。6試合で3勝2敗も、すべてクオリティー・スタート。もう1人は牧田和久投手。こちらも打線の援護のない試合があり、2勝1敗の成績だが、粘り強く投げていることが分かる。

 セ・リーグで唯一のQS率100%は、広島カープのドラフト1位ルーキー、大瀬良大地投手である。5試合に登板し、3勝1敗。防御率1・89という数字も素晴らしいが、ルーキー右腕がゲームをしっかりと作っている点もカープの快進撃の一つの要因と言えるだろう。この投球を続けていけば、カープのエース街道を走っていくことになるに違いない。

 一人の偉大な投手が海を渡ると、日本球界にも素晴らしい先発投手たちが誕生する系譜がある。マー君は海を渡り、目覚ましい活躍を見せている。日本の先発投手たちにも、この5投手のように、さらなる飛躍を期待したい。

【了】

※記事初出時、MLBのQS率100%の選手数に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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