ブルージェイズ戦に先発した田中将大 勝利投手の権利を持って降板

田中はブルージェイズ打線相手に、6回を5安打1失点10奪三振

 ヤンキースの田中将大投手は本拠地でのブルージェイズ戦に登板し、6回5安打1失点と好投した。初回に先制されたが、味方打線が3回に逆転に成功。田中は10奪三振の快投でリードを守りきり、勝利投手の権利を持ってマウンドを降りた。

 田中は初回に強烈な先制パンチを浴びた。前回対戦時にケガで欠場していたホセ・レイエスに対して、初球は91マイル(約147キロ)の速球。外角高めへのボールを捉えられ、右翼席に運ばれた。まさかの初球ホームランに、マウンド上の田中は思わず首をかしげる。デビュー戦でも初回に1番のメルキー・カブレラに一発を浴びていたため、ブルージェイズ戦は2試合連続で先頭打者ホームランを許す波乱の立ち上がりとなった。

 しかし、強靱な精神力を持つ右腕に動揺はない。続くカブレラに強烈なピッチャーライナーでグラブをはじかれると、マウンド後方に転がったボールを華麗なフィールディングでさばいてアウトに。その後、2死1、2塁とされたが、最後はディオナー・ナバーロを空振り三振に仕留めて追加点は許さなかった。

 2回には、1死から渡米後初の日本人対決となる川崎宗則を打席に迎えた。追い込んでから、外角低めに完璧にコントロールされた94マイル(約151キロ)の直球で見逃し三振。ナバーロから三者連続三振とエンジンがかかってきた。

 3回も無失点に抑えると、直後の攻撃で味方打線が反撃。マーカス・ストローマンに対して、1死からケリー・ジョンソンがチーム初ヒット。さらに、続くブレット・ガードナーがライトポール直撃の2ランを放ち、あっという間に逆転に成功した。

 4回は先頭打者に四球を与えたが、後続を抑えて無失点に抑えた。無死1塁では川崎を追い込んでからカーブを振らせて空振り三振。ムードメーカーを2打席連続三振に仕留めると、2死1塁からはホームランを打たれているレイエスをスプリットで空振り三振に切って取った。

 5回はカブレラ、バティスタ、エドウィン・エンカーナシオンと主軸を3連続三振で初の三者凡退。15球すべて変化球を投げる大胆な配球で、今季5度目の2ケタ奪三振となる10Kに到達した。

 ヤンキース打線は5回の攻撃でマーク・テシェーラがタイムリーを放ち、1点を追加。田中は6回も無失点で抑えたところで球数が104球に達し、11勝目の権利を持って降板した。ストライクは66球だった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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