田中将大は2度目以降の対戦でも打ち崩せない!? 敵将が「彼はスペシャル」と脱帽

「そのボールが素晴らしければ、結局、素晴らしいんだ」

 4月4日の対戦に続き、ヤンキースの田中将大投手に対して2敗目を喫したブルージェイズのジョン・ギボンズ監督が、田中の最大の懸案事項と言われていた2度目以降の対戦相手のスプリット対策も効果なしという見解を示している。地元紙ニューヨーク・デイリーニューズ紙の「ヤンキースはブルージェイズに対抗するためにマサヒロ タナカがマウンドにいない試合でも勝つ必要がある」という見出しの特集記事の中で明かしている。

 田中のメジャーデビュー戦に続いて2度目の対決を終えたギボンズ監督はこう語っている。

「彼はスペシャルだよ」

 ア・リーグ東地区首位のブルージェイズはこの試合の田中の初球を先頭打者レイエスが本塁打し、出鼻を挫いたはずが、逆に6回1失点で抑えられ、ピンストライプの新エースに11勝目を献上してしまった。

「田中のスプリットを以前打席で見たなら、打てるようになるのか?」という質問に対して、指揮官は「そのボールが素晴らしければ、結局、素晴らしいんだ」と力説したという。ブルージェイズ打線は田中の前に10三振。ギボンズ監督は宝刀スプリットの攻略は何度対戦しても容易ではないという見識を示している。

 田中が唯一黒星を喫したのは5月20日のカブス戦(1-6)だった。カブスは4月16日にも田中と対戦しており、ナ・リーグ中地区最下位のチームが2度目の対決で勝利。打者の目が慣れ、研究を重ねることになる2度目以降なら強力な決め球を擁する田中も打ち崩せるのではという観測が現地メディアの間では流れていた。しかし、ブルージェイズのギボンズ監督はこの考えを否定した格好だ。

 MLB公式サイトでも敵将は田中を高く評価している。

「ヤンキースは我々を完全になぎ倒してくれた。第1打席でレイエスが打ち崩してくれた。他にもいい打席もあった。序盤には強打もできたけれど、突然、消えてしまった。彼は完全に我々をシャットダウンした。彼は素晴らしいよ。だからこそ、この成績を残し続けているのだろう」

 ギボンズ監督は驚異的な修正力をこう称えている。田中は両リーグ最多の11勝を挙げ、防御率1・99もリーグトップ。メジャーデビュー以来、14試合連続でクオリティスタート(6回以上を自責3以内)を続けるなど、文句のつけようのない活躍を残している。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY