メジャーリーガーたちものめり込むサッカーワールドカップ クラブハウス内に響き渡る「WOOF(ウーフッ)!」の声

ワールドカップの試合に熱狂するレンジャーズの選手たち

 世間はサッカーワールドカップ(W杯)の真っ只中だが、メジャーリーグのクラブハウスでも、テレビには必ずと言っていいほど、サッカーの試合が映し出されている。今回のブラジル大会は、アメリカとそれほど時差がないこともあってか、4年前の南アフリカ大会以上に、メジャーリーガーたちは関心を払っているようだ。

 最大の理由は、スポーツ専門局ESPNが放映権を持っていることだろう。基本的に、メジャーのクラブハウスにあるテレビには、年間を通じてESPNが映し出されている。時には、コメディ映画のDVDが流れていたり、その日に対戦する投手の最近の映像が流れていることもあるが、チャンネルがESPNから動かないことが9割。それでも、ESPNは関連番組やテレビCMなどを使ったプロモーションがうまいだけに、ただ見ているだけのはずだったメジャーリーガーが、サッカーのミニ知識を蓄え始めているのが面白い。

 先日17日のレンジャーズのクラブハウスは、こんな様子だった。この日の第1試合は開催国ブラジル対メキシコ。下馬評ではブラジル勝利の声が圧倒的に多かったが、メキシコのGKオチョアの好セーブで引き分けに終わった。そんなこともあり、この日はメキシコ出身の守護神ソリアが満面の笑み。クラブハウスでは、いつも着ているTシャツの代わりにメキシコ代表のアウェー用ユニフォームに袖を通し、W杯公式サッカーボールでリフティングまで披露した。

 子供の頃、サッカーと野球の両方をプレーしていたかと思いきや、サッカーは遊び程度だけしかしたことがないという。野球好きの父が、本格的にサッカーをプレーすることを許してくれなかったそうだ。それでもサッカーを見るのは好きだし、何よりも母国に頑張ってもらいたい。そこで試合のある日はユニフォームを着て応援するのだという。もちろん、チームがホーム用ユニフォームを着る時は、合わせてホーム用ユニフォームで応援する。

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