米メディアも「輝ける星であり続けた」田中将大の離脱に補強の必要性を訴える トレード要員には黒田博樹の名前も

黒田ですらトレードの候補となる異常事態

 ヤンキースは開幕当初の先発ローテーション5選手のうち4人が戦線離脱する異常な事態となった。46勝45敗で貯金1。本来なら今シーズンは諦めてもおかしくない状況だが、首位オリオールズとのゲーム差は4で、3位につける。それほど現在の東地区は混戦状態だ。そのため、ヤンキースは“売り手”よりも“買い手”に回らなければいけないと記事でも指摘している。

「誰も地区優勝するとは言わないが、オリオールズと(2位の)ブルージェイズにも穴はある。レイズとレッドソックスは自分たちの大きく掘り過ぎた穴から抜け出せずにいる。ブライアン・キャッシュマン(GM)はヤンキースがマーケットで買い手になると宣言している。球団のDNAを考えれば間違いないだろう」。そう報じる記事ではそヤンキースがトレード期限までに補強することは確実と見ているが、即戦力を手にするには誰かを放出する必要もある。

 ここでトレード要員として名前が挙げられているのが、中継ぎのデリン・ベタンセス投手、クローザーのデビッド・ロバートソン投手、そして黒田博樹投手だ。「クロダは将来的な損失とならないので一考の価値はあるだろう。だが、彼は過去にトレードを受け入れていない。2人のリリーフは放出するには価値が高すぎる」と記事では分析している。

 今季6勝6敗の黒田は開幕から唯一、先発ローテーションを守り続けており、11日(日本時間12日)のオリオールズ戦でも先発予定だ。39歳のベテラン右腕は昨季終了時に現役引退を真剣に考えていたことを地元紙に話すなど、毎シーズン強い覚悟を持ってシーズンに臨んでいる。その黒田を放出して、黒田以上の投手を獲得できるのかも未知数。ローテーションを守り続ける唯一無比の存在ですらトレードの可能性が浮上するほど、田中不在の穴は甚大で、ヤンキースや地元メディアにとっても危機的状況ということなのだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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