黒田博樹の好投むなしくヤンキースが痛い敗戦 ジーターも「黒田を助けられなかった」と悔やむ

同点に追いつかれた4回がキーポイント

 ヤンキースの黒田博樹投手は11日(日本時間12日)、敵地でのオリオールズ戦に先発登板し、7回を投げて3安打2失点と好投したが、打線の援護に恵まれず、7勝目はならなかった。チームは延長戦の末に敗れ、スポーツ専門局ESPN(電子版)は「貧打線が黒田の力強い投球を台無しにした」と嘆いた。

 記事によると、ジラルディ監督が黒田の暴投と遊撃ジーターの拙守が絡んで2-2の同点に追いつかれた4回をキーポイントに挙げた。中前に抜けそうなあたりをグラブではじいて安打にしたジーターは「絶対にアウトにしないといけないプレーだった。黒田を助けられなかった」と守備で足を引っ張ったことを認めた。

 黒田はこれが前半戦最後の登板で、6勝6敗、防御率4・10で折り返した。記事では先発陣で開幕から唯一先発ローテーションを守っているベテラン右腕が後半戦の目標に、「健康を維持して先発ローテーションを守ること」を掲げた点に注目。勝率5割に逆戻りし、7月の時点で負けられない戦いを強いられるチーム状況と重ねて、「ヤンキースはサバイバルモードに突入した」と伝えた。

 米メディアでは、これまで大黒柱としてチームを支えてきた田中将大投手が右肘痛で離脱したのは埋め合わせできない痛手として、プレーオフ進出の望みが絶たれたとの見方が強まってきた。この日の敗戦で、ア・リーグ東地区首位のオリオールズとの差は5ゲームに拡大。オールスター戦を前にして、早くもプレーオフ戦線離脱が現実味を帯びてきた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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