「今季最も替えのきかないピッチャー」トップ6に田中将大とダルビッシュ有 数値上でも田中の離脱はヤンキースにとって大打撃

米誌の分析でメジャー6投手中、日本人2投手がランクイン

 一時的なことではあるが、ヤンキースは絶対に失ってはいけない選手を失ってしまったようだ。田中将大投手が右肘靱帯の部分断裂で戦線離脱したことを受け、米スポーツ雑誌のスポーツ・イラストレイテッドが「今季、(各球団にとって)最も欠かすことのできないピッチャーは誰なのか?」と題した特集記事を掲載した。メジャー全体で名前が挙げられているのは6投手のみで、その中に田中とレンジャーズのダルビッシュ有投手が入っている。

 記事で評価の基準とされているのはWAR(Wins Above Replacement)というセイバーメトリクスの指標だ。そのポジションの代替可能選手と比較し、どれだけ勝利数を上積みしたかを表すもので、チームへの貢献度を数字で判別できる。田中の靱帯部分断裂が明らかになった10日時点のBaseballl-Reference.comデータを基に、このWARがチームで2番目の投手とどれだけ開いているかで、「欠かすことのできない選手」として順位を付けている。

 1番目に名前が挙がっているのはカージナルスのアダム・ウェインライト投手だ。WAR4・7は、チーム2位のマイケル・ワカの1・5を3・2も上回っている。10日時点でのWARと防御率1・79はリーグ1位(防御率は現在1・83でドジャースのクレイトン・カーショーに次ぐ2位)。負傷で出遅れたカーショーが快投を続けているものの、投球回数では42回1/3も上回っている。

 そして、2番目は田中だ。故障するまでWAR4・1で、チーム2位の黒田博樹(0・9)と3・2の開きがあった。CC・サバシア、イバン・ノバがすでに今季絶望となっている状況を考えれば、ヤンキースではウェインライトよりも失ってはいけない選手だったと言えるかもしれない。

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