地元メディアの前半戦総括で田中将大はA評価 開幕前のヤンキースGMの「3番手」発言を痛烈に皮肉る

「誇大広告とともに上陸したが、彼の結果はそれすらも超越」

 米スポーツ専門メディア「ESPN」が前半戦の総括を行い、ヤンキース全選手の採点を行った。ピッチャー部門では、前半戦でメジャートップタイとなる12勝(4敗)を挙げながらも右肘靭帯の部分断裂で全治6週間と診断されたエース田中将大投手がA評価を与えられている。中継ぎの星、デリン・ベタンセス投手のA+に次いでチーム2番目で、チーム全体でも2位の評価。一方、開幕時の先発ローテーション5投手のうち4人が故障者リストに入る中、唯一ローテーションを守り続けている黒田博樹投手は平均点のC+と厳しい評価だった。

 選手間投票のトップでオールスターに選出された田中は右肘の治療を優先させて球宴を辞退。14日(日本時間15日)にPRP皮膚再生療法という自らの血液から抽出した多血小板血漿を患部に注射する治療を行い、リハビリをスタートさせた。最後の最後で故障者リスト入りしてしまったが、前半戦は18試合に先発し、12勝4敗。135奪三振で防御率は2・51という圧倒的な数字を残している。

 寸評では、タナカマニアと呼ばれるファンが増殖するまでに至った前半戦について以下のような独特な表現で高評価を下している。

「タナカはアジアから北米にまたがるほどの誇大広告とともに上陸したが、彼の結果はそれすらも超越した。ブライアン・キャッシュマンが“ローテーション3番目の投手”と語ったことは、謙遜・オブ・ザ・イヤーであることは明確だった」

 記事にある通り、シーズン前の入団会見ではキャッシュマンGMは7年総額1億5500万ドルで契約した期待の新人について「手堅い3番手の投手」と紹介。しかし、田中は開幕から圧倒的なピッチングを披露してヤンキースのエースとなり、新人王どころかサイ・ヤング賞の有力候補にも挙げられるまでになった。

 寸評ではその活躍を称えた上で、強化責任者の発言の“的外れぶり”を皮肉り、「もちろん、彼のケガは彼のせいではなく、戦線離脱するまでに彼が成し遂げたことを損ねるものでもない」と高く評価している。

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