ナ・リーグ先発投手が最後の球宴となるジーターにわざと打たせた? ウェインライトの“プレゼント発言”が全米で物議を醸す

ジーターはクールな対応

 球宴の勝者にはワールドシリーズの本拠地開幕権が与えられるため、勝敗は重要な要素となる。しかも、カージナルスは昨年のナ・リーグ優勝球団だけに、“プレゼント発言”はいかにも不用意だった。

 ウェインライトはジーターが打席に入る前にグラブをマウンドに置き、拍手で迎えるなど、最後のオールスターを迎えた英雄に敬意を示した。同投手は「彼に(スタンディングオベーションを)楽しんでほしかった。できるだけ、遠くに離れた。マウンドに近づきたくもなかった。グローブも置いて、2塁の方に下がったら、彼が投げるように言ってきた」と話しているが、不用意な発言の方が大きく注目される結果となった。

 そして、試合後にはウェインライトは釈明に追われている。「僕はバカだった。ヒットを打たれたことに問題はない。彼がヒットを打つとは思わなかった。あまりこの舞台でバッターに対峙したことがなかったので、“この選手は打ってきそうだな”と感じた」と語り、誤解であることを強調した。

「彼が(打てるところに)投げてくれたのなら、ありがとう。それでもヒットだから。もしも彼がわざと打たしてくれたのなら、感謝する。ありがとう」

 この日2打数2安打でオールスター史上最年長となる40歳でのマルチヒットをマークしたジーターは大人のコメントを残し、クールな対応を見せている。対照的に渦中のウェインライトは「ニューヨークの人たちは僕のことが嫌いみたいだね」と苦笑い。つくづく口は災いのもとである。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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