レッドソックスが上原浩治と来季も契約延長の意向 地元メディアが報じる

話に挙げることすら避ける様子のGM

 レッドソックスが今季限りで契約が切れる上原浩治投手と2015年シーズンも契約延長したい意向を持っていると地元メディアが報じている。地元ラジオ局「WEEI」電子版が21日(日本時間22日)に報じたもので、同局の番組「デニス&キャラハン」に出演した名物ライター、ピーター・ギャモン氏が明かしたという。

 上原に関してはすでにボストン・グローブの番記者ニック・カファルド記者がツイッターで「コウジ ウエハラは(トレードで)引く手あまただが、レッドソックスは彼を残留させる方針」と速報。その後、ライターとして殿堂入りしているギャモン氏がさらに踏み込んだ情報を伝えている。

「私は昨日、あるGMとクローザーの移籍市場について話した。彼がベン(・チェリントン、レッドソックスGM)と話した際に、(上原について)話題にすることすら断るような感じだった。レッドソックスは(上原を)来年も残留させて、彼中心にブルペンを作り上げ、また9回を託すことになる」

 ギャモン氏はこう明かしている。つまり、昨年のワールドシリーズ王者は来年4月に40歳の誕生日を迎えるベテランクローザーを7月末までが期限のトレードに出さず、逆に契約延長に乗り出す方針だという。

 ア・リーグ東地区最下位に沈んでいたレッドソックスだが、21日の同地区ライバルのブルージェイズを14-1の大差で撃破。怒濤の5連勝でここ10試合で8勝2敗と逆襲に転じている。借金は5となり、順位も4位に浮上。ワイルドカードでのプレーオフ進出の可能性も遠くに見え始めている。

 また、15日のオールスター戦に初選出された上原は今季5勝2敗20セーブで防御率1・58と昨年に続き好成績を収めており、ア・リーグ中地区で首位を独走するタイガースなどがブルペン強化のために獲得に乗り出すという現地報道もあった。しかし、奇跡のプレーオフ進出も見え始めたレッドソックスは上原を不可欠な戦力とし、来季も契約を延長したい意向を持っていると地元メディアは報じている。39歳でいまだ衰えを見せぬピッチングを続ける上原はボストンでの人気も絶大で、来季残留となれば、地元ファンにとっても朗報だろう。

 一方、ギャモン氏はレッドソックスが上原を残留させる代わりに、29歳の中継ぎ左腕、アンドリュー・ミラー投手の市場での人気が高まっていると明かしている。ミラー、田澤純一投手、上原というブルペンのクオリティーの高さはボストンの強み。トレード期限まで残すところ10日ばかり。トレード市場の動向から目が離せない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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