黒田博樹が7回3失点とクオリティースタートもメジャー史上14人目となる30球団制覇はお預け

5回まで安定した投球も悔やまれる中盤での失点

 ヤンキースの黒田博樹投手(39)が5日(日本時間6日)、本拠地でタイガース戦に先発し、7回を6安打5奪三振3失点と力投したが、今季8勝目はならなかった。黒田はタイガースに勝てばメジャー30球団制覇となっていたがお預けとなった。この日の黒田は91球を投げストライクは58球。防御率は3・97となっている。

 ここ2試合で初回に失点している黒田はこの日も先頭打者のデービスにセンター前に弾き返され、1死から3番カブレラにも中前打を浴びてピンチを迎える。1死1、3塁から4番のV・マルティネスのライトへの犠牲フライで失点した。

 しかし、2回を2奪三振など三者凡退に抑えると、ヤンキース打線もすかさず反撃。その裏の攻撃で6番マッキャンが相手先発のプライスからライトへのソロホームランを放ち、同点に追いつく。さらに3回には2死3塁からエルズベリーがレフト線を破るタイムリー2塁打を放って1点を勝ち越した。5回にはダイヤモンドバックスから加入したプラドがソロ本塁打を放ち、3-1とリードを広げた。

 2回以降、安定感が増した黒田は5回まで毎回三振を奪うピッチングで三者凡退で切り抜けた。しかし6回、9番ロマインに痛恨の被弾で1点差とされると7回2死1、2塁から8番アビラにライトへ同点タイムリーを許してしまった。7回を投げ終えた時点で降板。勝敗はつかなかった。

 2008年に渡米後、ドジャース、ヤンキースでプレーしてきた黒田は、昨年までの6年間でメジャー29球団から勝利を挙げてきた。これは野茂英雄氏と並ぶ日本人タイ記録。そして、残る1球団こそがタイガースだった。パイオニアでも成し遂げられなかった偉業に挑んだが、寸前のところで逃した。

 ただ、黒田はこの日7回3失点とクオリティースタート(QS、6回以上を自責3以内)とし、タイガース戦は全4試合でQSを達成している。メジャー史上14人目となる30球団制覇はお預けとなったが、ヤンキースは今月末にタイガースと敵地で対戦する予定で、次回の対戦に期待したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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