ダルビッシュが15日に精密検査へ レンジャーズGMは「我々は無理をしなかった」

チームの低迷にファンの間では「ダルビッシュを今季温存すべし」の声も

 レンジャーズのダルビッシュ有投手が右肘の炎症で15日間の故障者リスト(DL)入りすることが発表されたが、チームのジョン・ダニエルズGMは重傷ではないことを明かしている。MLB公式サイトが「ダルビッシュが右肘炎症でDL入り」との見出しで報じている。

 ダルビッシュは9日(日本時間10日)のアストロズ戦で4回0/3を投げ、6失点(自責点5)で7敗目を喫した。14日(日本時間15日)のレイズ戦で先発予定だったが、11日の練習でのキャッチボールで右肘に張りを訴えた。

 肘の故障に関しては今季メジャーで腱を移植するトミー・ジョン手術を実施する投手が続出し、米国でも問題となっていた。ヤンキースの田中将大投手も右肘を痛め、保存療法を選択。今季中の復帰を目指しているが、今後痛みが再発した場合には全治まで1年以上を要するトミー・ジョン手術に踏み切る可能性もある。

 一方、ダルビッシュの場合は診察したマイスター医師によると幸いにも靭帯に異常は見当たらず、「右肘の炎症」という診察結果だったが、14日(同15日)にMRI検査を受ける予定だという。

 ダニエルズGMは「ユウはもしも我々の順位が違っていたら(レイズ戦で)投げていた、と説明していた。もしも、チームがもっと(タイトル争いなど)意味のある順位だったら、ユウも登板の許可を得ていただろう。だが、彼と我々は無理せずに、ここは賢くいこうという意見に達した」と説明している。つまり、無理をすれば投げられる状態だが、現在リーグ最低勝率に低迷するチームの現状もあり、長期離脱というリスクを冒さずに休養を選択したということだ。

 開幕当初の寝違えに続く今季2度目のDL入り。レンジャーズも現時点でメジャー最多、24回目となる選手のDL入りという異常事態に苦しんでいる。今季のプレーオフ出場は絶望的で、レンジャーズファンの間には来季の巻き返しのために「ダルビッシュを今季温存させるべし」との声も出ている。だが、ダニエルズGMは「その話をするのはまだ本当に早過ぎる。私は(今季休養させるとは)思わない。それは彼の頭にも、我々の頭にもない」と語っている。

 ダルビッシュは今季22試合先発。10勝7敗で防御率は3・06と、低迷する強豪の中で一人気を吐いていた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY