ようやくスポットライトが当たり始めた日ハム・市川友也 今度はプロ初本塁打で勝利に貢献

捕手としても「頼りになる存在」

 2013年オフ。市川は日本ハムへ金銭トレードで入団した。そこで実力を開花させた。勝負所でのバッティングはもちろんだが、捕手はやはり、投手を巧みにリードしてこそ、その存在に意義が出る。今シーズン8月21日現在、日本ハムは108試合を消化。うち、市川は36試合でスタメンマスクを被っている。

 捕手としての実力の程は――。厚澤投手コーチは言う。

「経験の浅い若手投手を本当に上手く引っ張ってくれている。チームにとっては頼りになる存在。何度も助けられてきた」

 現役時代、「魂のエース」と評された黒木投手コーチも指摘する。

「ピッチャーっていうのは、少しでも長くボールを手元に持っておきたい生き物なんですよ。(何が良いかって?)。受けたらすぐにボールを返す。そのテンポがピッチャーのリズムを生む。気持ちよく、投げさせているんじゃないですか」

 事実、今季の日本ハムは5年目の中村、3年目の上沢、そしてルーキーの浦野といった若手投手が台頭。8月21日現在でリーグ3位の原動力となっている。その礎にあるのが市川と言っても過言ではない。

「野球人として、いい経験ができている。今はやり甲斐があります」

 そして8月21日の楽天戦ではプロ入り後初の本塁打を放ち、9-5の大勝に貢献した。苦労人・市川。その野球人生にスポットライトが当たり始めた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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