ダルビッシュが今季温存となる可能性が浮上 レンジャーズGM「賭けには出ないというのが私の結論」

「ケガのリスクは2015年シーズンに大打撃となる」

 右肘炎症で故障者リスト(DL)に入っているレンジャーズのダルビッシュ有投手の復帰がさらに下方修正となり、今季温存となる可能性が浮上した。ESPNが「ダルビッシュが(痛みの)兆候がなくなることを待っている」と報じている。

 右肘の軽度の炎症と診断をされたダルビッシュは9日のアストロズ戦を最後に登板から遠ざかっており、ローテーション3試合分をスキップしたことになる。25日(日本時間26日)から始まる敵地でのマリナーズとの3連戦は欠場が確定しており、記事では28日からのアストロズ4連戦での復帰も「不透明」としている。

 ダルビッシュは最後に登板したアストロズ戦で113球を投げ、6失点で7敗目(10勝)を喫した。その後、右肘に違和感を訴えてDL入り。以降、別メニューが続いているが、レンジャーズのジョン・ダニエルズGMはエースの状況をこう語っている。

「彼の状況はいまだに同じまま。現在一番大事なことはメディカルスタッフのもとで、ユウの肘の症状を無くし、MRIを問題なく通過すること。もしも、リスクが高まるようならば、彼を(マウンドに)戻す意味はないと思う。それが我々の共通認識。チーム全員が様々な理由から彼には戻ってくることを切望している。賭けには出ないというのが、私の結論で、チームの結論でもある。ケガのリスクがあることは、2015年シーズンに大打撃となる」

 現在両リーグ最低勝率に低迷するレンジャーズは今季DL入りした選手がメジャーで最多となるなど、故障者続出に苦しんでいる。

 守護神のホアキン・ソリア投手をトレードでタイガースに放出するなど、すでに来季の優勝争いにシフトしているレンジャーズにおいて、ダルビッシュの負傷直後には早期復帰をたびたび明言してきたロン・ワシントン監督も一気にトーンダウン。負傷者のリスクを避けたいためなのか、ここにきてチーム強化責任者も慎重論を口にしている。そこには来季優勝争いを演じたいという思いもあるのかもしれない。

 ダルビッシュの今季温存というシナリオも現実味を帯びてきた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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