青木宣親の圧巻の打撃に最大級の賛辞 「イチローの全盛期のよう」
イチローも難敵と認める左腕を攻略した青木
実は、セールはそのイチロー自身も難敵と認める投手だ。
イチローはセールから左打者として約1年ぶりに打点を記録した8月24日の試合後、「色んな駆け引きがありますよ、あのピッチャーとは。特に左バッターだと」とコメントしている。
「セールはメジャーで最も角度を使って投げてくる左投手か?」との問いには「それは多分、アルゼンチンのサッカーファンが見ても分かるんじゃないっすか」として、左打者にとって攻略がいかに難しい相手であるかを明かしていた。それだけに、この日の青木が大仕事をやってのけたことが分かる。
記事でも「アオキは本来、左打者には悪夢のような存在であるセールから3安打を記録している」と触れられており、リーグ最強左腕を攻略したことに大きな価値があるとしている。
最強左腕セールも脱帽「打撃教室のようだった」
「彼は速い。打ってからのアクションが素早い。今回のシリーズで彼のプレーを見ていると、打撃教室のようだった。とんでもない連戦だったね」
そう脱帽するセールのコメントも紹介されている。
セールは、この日までの6試合で防御率1・54を記録。最近調子を崩してきたマリナーズの「キング」ことフェリックス・ヘルナンデス投手が本命視されていたサイ・ヤング賞のダークホースに浮上してきた。
しかし、リーグ最高だった防御率(1・99)は、試合後に2・20にまで悪化。キングの2・14の後塵を拝することになった。ホワイトソックスのロビン・ベンチュラ監督も「こんなことが起きるなんてショックだ。彼も人間だということを証明してしまったが、また巻き返してくれると思う。今日は単に彼の夜ではなかったこと」と信じられない様子で話したという。
地区首位タイガースが敗れ、ゲーム差が0・5に詰まったこともあり、球団公式サイトは「ロイヤルズのプレーオフ進出に向けたチャージを加速させた」と興奮気味に伝えている。
青木を中心に難敵を攻略したロイヤルズが、1985年以来となる29年ぶりの地区優勝に向けてさらに勢いを加速させた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count