黒田博樹、主将に捧げる力投 完全燃焼で終えた名門3年目

ヤンキース先発投手の中でも際立つ防御率

 消化試合とは思えない気迫溢れる投球だった。結果、試合はジーターのサヨナラ打でヤンキースが6-5で勝利した。

 ヤンキースに移籍した2012年から3年間の通算防御率は3.44。これは50試合以上先発したヤンキースの投手の中で1990年以降でベストの数字だ。

 オフにフリーエージェントとなる右腕にとっても、これがピンストライプのユニホームを着る最後のマウンドとなる可能性があった。

 自身の去就については「これから」を強調。「自分の与えられた責任を全うすることで精一杯だった。明日からまた中4日、5日で準備しなくていいんだなという安堵感の方が大きい。自分のやれることは精一杯出し切れた。それが一番」。今季最終登板を終えて、充実感が残った。

 けが人が続出したチームで開幕から唯一、先発ローテーションを守ってきた39歳の目が潤んでいるようにも見えた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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