大接戦のパ・リーグ優勝争い 失速するソフトバンクと猛追するオリックス、どちらが有利か

CSへの影響と3位の日本ハムが勝ち上がる可能性

 残すところソフトバンクは1試合、オリックスは3試合だ。苦しい戦いを強いられている両チームだが、このままクライマックスシリーズに進出しても、同様の戦いを強いられるのか。さらには、3位の日本ハムが漁夫の利を得る可能性はあるのだろうか。飯田氏は続ける。

「リーグ優勝に関しては、まだソフトバンクの方が有利だと思いますし、少なくとも明日勝てばそれで決まりですから。もちろんオリックスが明日の試合を勝てば勢いは出ますが、残る2試合は調子の良い楽天が相手です。簡単な戦いではありません。

 クライマックスシリーズについては、ソフトバンク、オリックスともに、今が一番精神的、肉体的にしんどい時期だと思います。強烈な緊張感の中で戦っていますし、肉体的にもシーズン終盤で厳しい。ただ逆に、どちらが優勝するにしても、順位が確定してCSが始まれば、今の強烈な環境から一度解放されて、気持ちも新たに戦えるのであまり心配はしていません。

 日本ハムはここまで上とも下とも差が離れて、完全なノープレッシャー状態で戦ってきましたから、CSの舞台に出たときに、それがどう作用するか。シーズンで経験しないようなことが起きるのが短期決戦なので、そう簡単にいかないとは思います」

 最後までもつれにもつれたパ・リーグの優勝争いを制するのは、果たしてどちらのチームなのか。さらにその先のクライマックスシリーズまで、目が離せない戦いが続く。

【了】

飯田哲也プロフィール

スポーツコメンテーター。1968年東京都出身。1987年に捕手としてヤクルトスワローズに入団、主に外野手としてヤクルトの1番バッターを長く務めた。2005年からは2年間楽天イーグルスに在籍。2006年に現役を引退すると、古巣ヤクルトで2013年まで守備・走塁コーチを務めた。
飯田哲也オフィシャルブログ

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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