地元メディアの反発を招いたダルビッシュのある発言 騒動の裏にあった“切れ者GM”の判断ミス

不本意なシーズンとなったダルビッシュとレンジャーズ

 右ひじの炎症で8月13日に故障者リスト(DL)入りしたレンジャーズのダルビッシュ有は、結局、公の場では一度もボールを投げることなくシーズン終了を迎えた。他のDL入りしている選手同様、チームの全体練習前にトレーニングを終えてしまうため、メディアの前に姿を現すことも減少。この頃になると、プレーオフ進出を懸けて争うロイヤルズ青木とマリナーズ岩隈に注目が集まり始めたこともあり、ダルビッシュがメディアで報道される回数は自然と減っていった。

 ダルビッシュの2014シーズンは、本人にとってもチームにとっても不本意なものだっただろう。

 メジャーに移籍して以来、ダルビッシュが言い続けてきたのが、「1年間ローテーションを外れることなく投げること」だった。だが、今季の先発試合は22試合止まり。1年間先発ローテーションを守った場合、32~33試合を投げることを考えれば、やはり目標の2/3しか達成できなかった今季は納得がいかないだろう。

 磁気共鳴画像装置(MRI)での検査を受け、チームドクターの診断を仰いだダルビッシュは、DL入りが発表された翌日に会見を開いたのだが、この時の発言が地元メディアから反発を受けた。

 反発の対象となったのは、今季再び投げられるか? という質問に対する「投げられるでしょう。でも、本当に無理するところではないので、投げられたとしても、1、2試合になるんだったら、別に投げる必要もないんじゃないか思う」という答えと、チームが優勝争いをしていたら休まずに投げたか? という質問に対する「難しい(質問)ですね。やっぱり投げたいですけど……。投げられるとは思いますけど、無理したら」との答えだった。

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