巨人がCSで採用する左右“ジグザグローテ”の意味

阪神、広島はいかにして攻略するか

 今季の巨人はけが人も多く、難しいローテ事情だった。そのため、内海、杉内のほか、セドンや今村ら左腕が続けて同一カードに先発したことがあったが、2人の先発左腕が続けて白星を収めた試合は1度もない。片方の1試合だけが勝ったときや連敗というケースもあり、左投手を同一カードで2日続けて並べることは得策でないことが証明されている。

 昨年のCSファイナルステージの広島戦も内海(左)―菅野(右)―杉内(左)とジグザグ登板。相手打線に的をしぼらせず、3連勝で日本シリーズ進出を決めている。今回のCSも大黒柱の内海が初戦ならば、力量の順では次が杉内だが、3戦目に回すことになるだろう。2戦目、4戦目に澤村or小山とすれば、力強いジグザグローテが完成する。

 相手は阪神か、広島かまだ決まっていない。今年の4月11、12日の阪神戦(甲子園)では杉内、内海が先発しているが2戦とも敗れている。このことからも、左を並べることはしないだろう。広島もクセや特徴を見抜く選手たちが揃っている。

 ジグザグローテは力のある投手たちを擁するチームだからこそ可能な戦法。それをどのように阪神や広島が攻略していくか。当然、両チームとも対策を練ってくる。その攻防もCSの見所の1つになるだろう。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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