阪神が日本シリーズ先勝! 助っ人4人が大活躍

4番ゴメスが3打点と大暴れ

「SMBC日本シリーズ2014」が25日、阪神甲子園球場で幕開けした。本拠地開幕となった阪神タイガースが主砲・ゴメスの3打点の活躍などでソフトバンクホークスを6-2で下し、先勝した。

 クライマックス・シリーズ(CS)最終ステージで巨人を4連勝で破り、セ・リーグ2位から進出した阪神と、パ首位のソフトバンク。先発投手は阪神は今季13勝10敗のメッセンジャー。ソフトバンクは昨年阪神でプレーし、甲子園のマウンドに馴染みのある今季11勝8敗のスタンリッジだった。過去に日本シリーズで外国人投手が先発するゲームはあったが第1戦で登板し合ったのは初めて。力のある外国人投手の投げ合いで始まった。

 先制点がほしいホークスは3回、今宮のライト前安打から細川が送りバント。1アウト2塁からスタンリッジにも秋山監督はバントのサイン。しかし、ボールはピッチャーの前に転がった。メッセンジャーが3塁へ転送し、今宮はアウト。チャンスを逸してしまう。4回にはセカンド上本のトンネルから内川が出塁するも、メッセンジャーが後続を断った。

 その裏の阪神の攻撃。ミスをした上本からの打席だった。なんとかエラーを取り返そうと、上本はセンター前ヒットで出塁。鳥谷は当たり損ないの投ゴロだったが、打球が死んでいたため、送りバントの形に。1アウト2塁から、ゴメスがレフトの左を破る痛烈なタイムリー2塁打。欲しかった先制点は阪神に入った。

 5回裏。先頭の大和がセンター前ヒット。メッセンジャーが送りバントで1アウト2塁。ここで1番・西岡が打席に。西岡は1球1球に集中していた。カウント3ボール2ストライクからファウルで3球粘った。直球、カーブ、スライダーとファウルでカットし、バッテリーも球種の選択に苦しんだ。

 結果、最後の9球目。スタンリッジのスライダーが抜けて四球となった。2アウト後、鳥谷も四球で歩き、再び打席はゴメスに。セ・リーグ打点王の助っ人はきっちりと三遊間を破る2点タイムリーで、3-0とリードを広げた。

 さらに1、2塁からマートンがセンターオーバーの2点タイムリーで5-0。昨年までのチームメートを見事、攻略。スタンリッジはここで降板。2番手は左腕の森福がマウンドへ。続く福留は代わったばかりの森福からセンター前へのタイムリーで6-0。この回、一挙5得点を奪い、試合を優位に進めた。

 ただでは終わらないのホークス。このままゼロで終わってしまえば、シリーズの行方を左右しかねない。6回先頭、森福の代打・ベテランの松中がセンターへ執念のヒットで出塁。柳田と内川のヒットなどで1アウト満塁に。4番の李大浩がセンターへの犠牲フライで松中が懸命のホームイン。1点を返した。

 続く7回には先頭の今宮がレフト線への2塁打で出塁。細川、CS最終ステージのMVP・吉村が倒れたが、1番の柳田がライト前へタイムリーで2点目。じわりじわりとメッセンジャーを追い込んでいった。ソフトバンクは岩嵜、森と力のある投手をつぎ込み、その後、得点を与えなかった。

 だが、阪神も盤石の継投でリードを守る。8回からメッセンジャーに代わり、福原が登板。ホークスの3番からの好打順を3人で仕留めた。さらに9回は守護神・呉昇桓(オ・スンファン)がマウンドへ。阪神を先勝に導いた。1985年以来、29年ぶりの日本一に大きな第一歩を踏み出した阪神。第2戦以降はどんなドラマが待っているのか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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